【2016】夏越大祓の初穂料はいくら?人形と茅の輪くぐりの意味について!
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初穂料は思し召しとして送るものですが、夏越大祓で神社に送る初穂料はどのくらいの額か悩んだことはありませんか?

大祓では人形が使われますが、身体のけがれを移して代わりに清めてもらう意味があります。

 

この記事では初穂料についての金額と、人形・茅の輪くぐりに込められた意味についてまとめていきます。

後半では夏越大祓が行われる神社(京都、東京、大阪、岩手)も一部紹介していきますので、ぜひご覧くださいね。

 

 

 

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  夏越大祓(なごしのおおはらえ)の初穂料

初穂料にはもともと金額の指定が存在せず、気持ち(思し召し)として送ることが大切とされています。

なので金額に悩む必要はないのですが、基本的には500円~3000円くらいと幅があります

 

人によっては1万以上を初穂料にしたりと、万単位の場合もあるようです。

大祓に参加すると神札や小さい茅の輪が送られてきますが、神社がこれらを作るため・送るための料金を考えて、500円以上は初穂料にするといいでしょう。

他、住んでいる地域や神社にも変わってきますので、地域の慣習などがあればそれに従いましょう。

大祓を行う神社のホームページにも初穂料が載っていることがありますので、調べてみてもいいですね。

 

 

 

  人形(ひとがた)の意味【人形代】

大祓では和紙を人形の形に切り、名前と年齢を書きます

人形は「人形代(ひとかたしろ)」のことで、干支を書くこともあるようですが、基本的には名前と年齢が一般的のようです。

そしてその紙で身体をなでて清め、息を3度吹きかけて、自分の心身の罪穢をうつすのです

 

人形のほかにも車型の和紙を切り抜いたものもあり、車型の形代には車のナンバーを記入します。

こういった神霊が寄り付きやすいように形を整えたものを「形代」と呼びます。

体のけがれを紙でなでて移すことから、「撫物(なでもの)」ともいい、海や川に流すことで自分の代わりに清めてもらうのです。

 

 

人形(ひとがた)には、書き方の形式というのは存在しませんが、年齢は満年齢ではなく数え年で記入します。

数え年がわからないときは生年月日でも構わないそうです。

人形でからだを清めることにより、形代には霊が宿ります。

大祓でのお焚きあげによって、穢れが清められて浄化され、運気が上昇するのです

 

大祓では、こうした形代の他に、疫病や罪穢を祓う「茅の輪くぐり」もいっしょに行われます。

 

 

  車形代

自分が乗っている車に、知らない間に降りかかった禍事(まがごと)や、罪や穢れを車の形をした車形代に託して祓います。

日頃の交通安全を祈る意味があり、基本は車のナンバーを書きます。

車種の他、車を運転する人の名前や年齢を書くこともあります。

 

 

  家形代

家形代は家内安全や家運隆盛を願い、家屋の穢れを浄化するためにあります

形代は、もともと祓いたいものの形に紙を整えることで、それの汚れや災いを移す意味があります。

家形代には住所を書きますが、持ち主や住み主の名前と年齢を書くこともあります。

 

 

  茅の輪くぐりの意味

「茅の輪」はもともと茅(チガヤ)と呼ばれる、イネ科の植物を束ねて輪にしたものを指します。

6月の夏越大祓に使われ、この輪の中をくぐることにより、疫病や罪穢を祓うことができると言われています。

 

現在では多くの神社が芦を使っていますが、12月では芦が手に入らないことから稲藁を使うことが多くなっているようです。

「茅の輪くぐり」は通常6月の夏越大祓に行われる行事で、正月からの半年間の罪穢を祓います。

基本的には6月の30日に行われ、昔はこの時期に天然痘などの疫病が流行ったため、疫病を祓うために茅の輪が使われていたそうです。

くぐることで禊(みそぎ)をし、災厄を遠ざける意味があります。

 

 

  茅の輪をくぐる由来

茅の輪は、日本神話の中でヤマタノオロチを退治した素戔嗚尊(すさのおのみこと)に由来します

スサノオノミコトが南海へ旅をしているときに、宿を求め、兄の蘇民将来(そみんしょうらい)、弟の巨旦将来 (こたんしょうらい)という2人の兄弟にそれぞれ泊めてくれるように頼んだのです。

弟の巨旦将来は裕福ではありましたが、スサノオノミコトを泊めるのを拒み、お断りしました。

しかし、兄の蘇民将来は貧しい身であったにもかかわらず、スサノオノミコトを受け入れ、歓迎してもてなしたのです。

 

その後、年月を経て再びスサノオノミコトが蘇民将来を尋ねた時、

「もし、世に病が流行ることがあったときには、茅を用いて輪をつくり、腰につけていれば免れることができる」

 

と兄の蘇民将来に教えたのです。

疫病が流行した時には弟の巨旦将来は倒れましたが、兄の蘇民将来とその家族は茅の輪の力で助かったという話です。

このお話から、「蘇民将来」と書いた紙を門に張っておくことで、災厄から逃れることができるという信仰が生まれたのです。

 

現在では大きな輪の中をくぐりますが、当初は話の通り、小さな茅の輪を腰に下げているのが普通でした。

しかし江戸時代初期になってからは、大きな茅の輪になっていき、これをくぐることで疫病や罪穢をはらう神事になっていったのです。

 


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  茅の輪のくぐり方について

動画を参考にくぐり方をご紹介します。

  1. はじめに、茅の輪の前に立って軽く一礼します。
  2. 1回目は向かって左側へくぐります。「はらいたまえきよめたまえ」と唱えながら、左足からまたいで輪をくぐります。
  3. 元の位置に戻り、止まって茅の輪の前で一礼します。2回目は向かって右側へくぐっていきます
  4. 「はらいたまえきよめたまえ」と唱えながら、右足からまたいで輪をくぐり、右回りに回って元の位置に戻ります。
  5. 止まって一礼し、3回目はもう一度左側へくぐります。
  6. 左足からまたいで輪をくぐり、「はらいたまえきよめたまえ」と唱えながら左回りに回って元の位置に戻ります。
  7. 茅の輪で止まって一礼し、左足からまたいで輪をくぐり、ご神前まで進みます。
  8. 「二拝二拍手一拝」の作法でお参りしましょう。

 

回る方向とまたぐ足は同じです。最後は真っ直ぐご神前まで進みますが、左足からが正しい形のようですね。

茅の輪をくぐるときに唱えるのは、「神拝詞(となえことば)」と呼ばれます。

これは地域や神社で違いがあるので、先に大祓をする神社に尋ねると良いでしょう。

 

神歌も用いられることがあります。

  • 1回目にくぐるときに「水無月の夏越の祓いする人は、千歳の命延ぶというなり」(意味:6月の夏越の祓をする人は、寿命が延びて千歳の命を得るということだ)
  • 2回目にくぐるときに「思ふ事 みなつきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓ひつるかな」(意味:6月の晦日に、私の悩みがみんな無くなってしまえと麻の葉を細かく切ってお祓いをする。)
  • 最後の3回目にくぐるときに「蘇民将来 蘇民将来」

 

このような言葉を唱えてくぐることもあります。

神拝詞(となえことば)に違いがあっても、茅の輪のくぐる方向は共通しているようです。

 

 

  茅の輪くぐりでやってはいけないこと

  「茅の輪を引き抜いたり持ち帰ったりすること」は絶対にやらないでください

 

茅の輪はたくさんの人の穢れや災いを吸収しているため、茅の輪を引き抜いたり、持ち帰ったりすることは、穢れを自ら受け入れているようなものです。

引き抜くだけても吸収してしまう上、罪や穢れを持ち帰ることは良いことではありませんので、あくまでくぐるだけにしましょう。

 

 

  大祓(おおはらえ)とは?

大祓は、自分が知らない内に犯した罪や、心身のけがれを祓って清めるための神事のことを言います。

各地の神社で毎年6月と12月の2回、その月の末日に行われます。6月は30日、12月は31日です。

夏に行われる大祓を「夏越し(なごし)の大祓」(または「名越の祓」)、12月に行われる大祓を「年越し(としこし)の大祓」と呼び、古くから行われている神事です。

 

夏に大祓が行われるのは、昔、衣服を毎日洗う習慣が無い頃や、水が少なかった時代に由来するとも言われます。

雑菌が増えやすい夏を控えた時期に、新しい物に取り替えることで、病を予防して健康に過ごせるようにという意味が込められていると考えられています。

6月末日は梅雨にあたり、大祓が終わると夏の暑さやひでりを迎えることになるため、この時期を乗り越えるための戒めの意味もあったと思われます。

 

 

 

  各地の夏越大祓

各地で開催される夏越大祓を紹介します。ここでは京都、東京、大阪、盛岡からピックアップしていきます。

神社は基本的に森深いところにありますので、蚊などの虫刺されの被害に注意しましょう。

 

また、この時期からどんどんと暑くなってきますから、早めに熱中症の対策を行っておくこともおすすめです。

 

 

  京都

<新日吉神宮 >

  • 日程:2016年6月30日(木)
  • 電話番号:075-561-3769(新日吉神宮)
  • 住所:〒605-0932 京都府京都市東山区妙法院前側町451−1
  • 会場:新日吉神宮
  • 公共機関:JR京都駅からバスで10分
  • バス停:東山七条下車で徒歩5分
  • 車:名神「京都東」ICまたは「京都南」ICから約15分
  • 駐車場:なし
  • 料金:無料(境内自由)

【概要】

大祓は知らずのうちに犯した罪や身にうけた穢れを祓うために行われる行事です。

新日吉神宮では毎年2回の大祓において、人形(ひとがた)に書き入れた各自の名前が、拝殿で神職によって読み上げられます。

人形は少し前まで鴨川(大川端)に流されていたものの、現在では焼納される形となっています。

 

 

<藤森神社>

  • 日程:2016年6月30日(木)
  • 電話番号:075-641-1045
  • 住所:〒612-0863 京都府京都市伏見区深草鳥居崎町609
  • 会場:藤森神社
  • 公共機関:JR藤森駅から徒歩5分、京阪墨染駅下車徒歩7分
  • バス停:市バス「藤森神社前」で下車
  • 車:名神高速京都南ICから国道1号を経由すると約20分
  • 駐車場:あり100台。コインパーキングを利用。(利用場所や時間によって料金が異なります)
  • 料金:無料

 

【概要】

本殿前に立てられている茅の輪をくぐることで、暑さを迎えても元気にすごせるよう願う行事です。

半年間の穢れをはらい、悪い病気を遠ざけるように祈り輪をくぐります。

 

 

 

<石清水八幡宮>

  • 日程:2016年6月30日(木)
  • 電話番号:075-981-3001(石清水八幡宮)
  • 住所:〒614-8005 京都府八幡市八幡高坊30
  • 会場:石清水八幡宮
  • 公共機関:男山ケーブル男山山上駅から徒歩5分
  • 車:名神高速大山崎ICから国道171・478号経由で15分
  • 駐車場:あり(80台。8時30分~16時30分は一律500円)
  • 料金:無料(大祓いの人形申し込みは一律500円)

 

【電車の場合】

★京都方面から

  • 京都駅から近鉄電車「丹波橋駅」またはJR「東福寺駅」のりかえ
  • 京阪電車「八幡市駅」~男山ケーブル「男山山上駅」 下車徒歩5分

★大阪方面から

  • 地下鉄御堂筋線「淀屋橋駅」またはJR環状線「京橋駅」からそれぞれ連絡のりかえにて
  • 京阪電車「八幡市駅」~男山ケーブル「男山山上駅」 下車徒歩5分

【概要】

日々の生活の中で、「枯れてきた気」(けがれ)をなおし、知らず知らずの間に犯してしまった罪を祓う行事です。

半年のうちについた罪や穢れを人形に移して祓い、清浄な身体で過ごせるよう行われる神事です。

 

 

  東京

<東京大神宮>

  • 日程:2016年6月30日
  • 電話番号:03-3262-3566
  • 住所:〒102-0071 東京都千代田区富士見2-4-1
  • 会場:東京大神宮
  • 公共機関:飯田橋駅より徒歩約5分
  • 駐車場:なし

【概要】

半年間の罪や穢れを祓い清め、6月には茅の輪くぐりも行われます。

形代には名前と年齢を書き、身体を撫でることで自分のけがれを移して清めてもらいます。

形代は社頭での配布も行っていますが、遠方にお住まいの場合は郵送も行っています。

 

 

<神田明神>

  • 日程:2016年6月30日(木)
  • 電話番号:03-3254-0753(神田神社社務所)
  • 住所:〒101-0021 東京都千代田区外神田2-16-2
  • 会場:神田明神境内
  • 公共機関:中央線・総武線 御茶ノ水駅(聖橋口)より徒歩5分、京浜東北線・山手線 秋葉原駅(電気街口)より徒歩7分
  • バス停:茶51駒込駅南口←→御茶ノ水線 神田明神徒歩1分
  • 駐車場:若干あります(神社北側)

 

【概要】

6月に恒例となっている夏越大祓式は、知らず知らずに犯した罪や穢れを人形にうつし、心新たに生活を営むための行事が大祓です。

境内で大祓神事を執り行い、お台場沖で人形を大海原に流し去ります。

 

 

  大阪

<石切劔箭神社>

  • 日程:2016年6月30日(木)
  • 電話番号:072-982-3621(石切劔箭神社)
  • 住所:〒579-8013 大阪府東大阪市、東石切町1丁目1−1
  • 会場:石切劔箭神社内
  • 公共機関:近鉄新石切駅から徒歩7分、近鉄奈良線「石切駅」より徒歩15分
  • 車:阪神高速水走出入口から国道170号経由1km5分
  • 駐車場:あり 。200台、有料
  • 料金:無料

【概要】

古くから伝わる古儀で、本殿の正面に設置された茅の輪をくぐり、罪や穢れを祓います。

形代に身についた穢れをたくし、心身を祓い清めます。

 

 

<土佐稲荷神社>

  • 日程:2016年6月30日
  • 電話番号:06-6531-2826
  • 住所:〒550-0014 大阪府大阪市西区北堀江4丁目9−7
  • 会場:土佐稲荷神社
  • 公共機関:地下鉄千日前線「西長堀駅」下車 徒歩5分
  • バス停:なんばバス 地下鉄西長堀 徒歩約2分
  • 最寄り駐車場:リパーク南堀江4丁目第6 徒歩約3分

 

【概要】

境内に茅の輪が設けられ、夏に流行する疫病を遠ざけるために茅の輪をくぐります。

知らぬ間に犯した罪を祓い清め、災厄のない平穏な日々を送るために行われる神事です。

 

 

 

 

  盛岡(岩手)

<盛岡八幡宮>

  • 日程:2016年6月26日(日)
  • 電話番号:019-652-5211(盛岡八幡宮)
  • 住所:〒020-0872 岩手県盛岡市八幡町13−1
  • 会場:盛岡八幡宮境内
  • 公共機関:JR盛岡駅からバス10分
  • バス停:八幡宮前下車後、徒歩1分
  • 車:東北道盛岡南ICから国道4号を経由で15分
  • 駐車場:あり・200台、無料
  • 料金:なし

 

【概要】

6月の最終日曜日に行われ、この日には茅の輪をくぐる人で賑わいます。

境内の鳥居に茅ノ輪が設置され、茅の輪をくぐることで罪や穢がとりのぞかれ、心身を清めることができると言われています。

 

 

  夏越大祓まとめ

初穂料は神社に対する気持ちとして金額を決めましょう

人形はけがれを取り払い、人間の代わりに浄化することで清めてもらうことができるのです。

大祓には知らず知らずのうちに犯した罪や穢れを祓う意味があるので、茅の輪くぐりの作法も知っておくといいですね。

 

 

<夏の「イベント」記事>

 

<夏の「お役立ち」記事>

 

<夏の「風物詩」記事>

 

<夏の「味覚」記事>

 


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