夏になると、家でも外でも蚊の害に悩まされることは必ず誰でもある経験です。
とくに夜中に耳元で羽音がしたときの不快感には耐えられないものがあります。
今回はお部屋や寝るときでの蚊の対処法と、庭やガーデニングなどでの対策についてまとめていきます。
記事内容(項目をクリックすると飛べます)
蚊の特性
蚊が食べるものは?
蚊が血を吸うのは、実はメスだけです。
メスは産卵時期になると卵を発達させるため、必要なタンパク質を得るために吸血を行います。
蚊は普段、糖分をエネルギーとしており、蝶や蜂と同じように花の蜜や植物・果物の汁、樹液を吸って生きています。
これはオス、メスともに共通ですが、オスは吸血の必要が無いので、口の構造がメスとは違っています。
蚊が寄ってくる原因
蚊は匂いや体温、人の呼吸によって吐き出される二酸化炭素を感知して寄ってきます。
<匂い>
汗には乳酸と呼ばれる疲労物質が含まれており、蚊はこの成分に反応してひきつけられてきます。
汗をそのままにすると服にも匂いがついて、蚊が寄ってくるようになります。
また蚊は足の裏のニオイ成分であるイソ吉草酸(いそきっそうさん)を好むので、足のニオイがきつい場合も注意が必要です。
人間の体は上半身よりも下半身のほうが匂いが強いと言われるので、とくに足の長い人は下半身だけでも虫除けスプレーを塗って対策をしましょう。
<二酸化炭素>
蚊は二酸化炭素にも反応します。
人が呼吸を行うと必ず吐き出されるのが二酸化炭素ですが、運動などで呼吸回数が多くなったり、激しくなったりすると刺されやすくなります。
ビールには炭酸、つまり二酸化炭素が入っている上に、アルコールが入っているので、体温も上がります。
<体温>
蚊は体温によっても引きつけられます。
入浴後や運動などでも体温が上昇しますが、とくに赤ちゃんは体温が高いので蚊に狙われやすいのです。
他にもモニターの熱などにも蚊は反応して寄ってきます。
蚊が好む温度としては体温と同じくらいか、またはそれより少し高いくらいを好む特徴があります。
<黒・紺などの服を着ている>
蚊は視界が白黒で見えているため、黒や紺色などの濃い色をした服は蚊が寄ってきやすい傾向があります。
とくに夏場のアウトドアで、キャンプや山登りといった行事を楽しむときは黒い服は避けたほうが良いでしょう。
白い服より黒い服を着ている人のほうが蚊が寄ってきやすいという実験データーもあるそうです。
ちなみに、黄色い服は他の虫もよってくるので、野山やガーデニングなどでは着ないほうがいい色と言えます。
また、肌が黒い人も蚊に狙われやすい傾向があるので、日焼けをしているなら注意が必要です。
【蚊に認知されやすい色の順:黒→青→赤→緑→黄→白】
<化粧が濃い>
化粧品やクリーム、香水などに化学物質がたくさん使われていると蚊をひきつける原因となります。
あまり化学物質を使っていないものを選ぶようにしましょう。
<妊娠中は蚊にさされやすい>
妊娠も後期になると、呼吸の量が増えて二酸化炭素をより多く吐き出すようになります。
すると蚊が吸血源として狙い定めるようになるのです。
<その他の原因>
新陳代謝が活発であればあるほど、蚊にさされやすくなります。
なので大人より子供のほうがさされやすい理由は新陳代謝のおかげなのですが、他にもバセドウ病になると新陳代謝が上がりやすくなります。
また太り気味であると身体の表面積が広くなるので、蚊に狙われやすくなります。
蚊は、人間がストレスを感じて出す毒素を嫌い、それらの物質が汗や炭酸ガスに不純物として混ざることで、蚊が敬遠するようになるのです。
つまり健康で、代謝が良い人の血ほど蚊は好むということです。
蚊の幼虫であるボウフラについて
ボウフラは蚊の幼虫で、いわゆる熱帯魚のエサであるアカムシの正体です。
有機物がある水の中に生息し、蚊に羽化するまで水中で過ごします。
夏の暖かい時期に植木鉢の受け皿やバケツ、池などで見かけることがあります。
とくに庭であると、水を使った後のじょうろやバケツ、庭の汲み置き水、瓶などが放置されていれば、そこに土や虫の死骸が入ることによってボウフラが生育する場所となります。
ボウフラは10円玉でも駆除することができますが、胴を入れることで発生する銅イオンによって弱るので、銅線を入れておいても対策になります。
部屋での対策法
窓をあけるときは網戸を使う
虫は隙間を見つけて入り込んでくるのは蚊も例外ではありません。
お庭に対策をしていても、どうしても入り込んでくる蚊というのはいます。
なので、できるだけ蚊が進入するのを防ぐために網戸を取り付けるのは必須です。
どのご家庭でもほとんど網戸はあるとは思いますが、換気が短時間だったとしても、そのまま開放していると思っているよりも蚊は侵入してきます。
隙間がないよう気をつけつつ、短時間の換気でも網戸は忘れないようにしましょう。
ハッカ油をスプレーにして使う
ハッカ油は虫よけにも効果的で、霧吹きなどに10mlの無水エタノールにハッカ油を20滴ほど混ぜ、水を90mlほど加えて混ぜれば完成です。
無水エタノールはべたつきを抑えてくれるのでぜひ入れましょう。
蚊の羽音が聞こえたら周辺にまいたり、自分自身にかけても効果があります。
赤ちゃんにも安全なスプレーで、布団のダニ対策にも有効です。
ハッカとは「ハッカ飴」に使われているのと同じ成分で、和種ハッカと呼ばれる天然のハーブを使っているので、体にもやさしいのです。
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テレビをつける
蚊は体温の高いものに集まる習性があります。
プラズマテレビなら温度が44度ほどあり人間より温度が高いので、自然とそちらに蚊がひきつけられていきます。
炭酸飲料を部屋に置いておく
蚊は炭酸ガスに反応して寄ってくるので、飲みきれなかった炭酸飲料やビールなどを部屋に置いておくと、蚊が反応して引きつけられていきます。
すると蚊による虫刺されをある程度防ぐことが出来るのです。
アロマやハーブを利用する
蚊が嫌う匂いがするハーブをアロマとして部屋に焚くと、香りが広がって蚊が退散していきます。
<蚊が嫌うハーブ>
- ゼラニウム…虫よけのために植えられるハーブ。ヨーロッパでは網戸が普及していないのでこのゼラニウムが活用されている。
- レモングラス…シトラールという成分が含まれており、レモンに似たいい香りがするが、蚊は嫌がる匂い。トムヤムクンに使われる。
- バジル…香りの成分であるシネオールを蚊が嫌がって退散します。
玄関での虫よけについて
玄関なら、設置することによって蚊を避けることができるバリアが便利です。
さすがにずっと蚊取り線香を焚いておくのも危ないですからね。(^^;)
吊るしたり置いたりするものがありますので、ホームセンターなどで探してみるといいですね。
フマキラー 虫よけバリア ブラック 250日用 15491 |
寝る時の対策
寝るときに耳元に蚊の「ぶ~ん…」という羽音が聞こえた経験は誰にでもあると思います。
かく言う私も「そろそろ寝るぞ~」と思って布団に入ったらこの羽音が聞こえ、翌日みごとにまぶたがはれていました…(^^;)
だいたい20cmほどの距離に近づくとあの羽音が聞こえるそうです。
寝るときにできる対策としては、以下のスプレーが非常にオススメです。
金鳥 蚊がいなくなるスプレー 無香料 200日用 17381 |
1回噴射することで12時間持続するので、就寝前に使えば蚊を予防することができます。
顔に近づくのは、眠っているときに基本的に顔ぐらいしか出ている部分がないからです。
蚊が体温を感じ取り、呼吸により蚊が反応する二酸化炭素の排出がされているので近寄ってくるとされています。
屋外での対策法
汗をこまめに拭く、肌を清潔に保つ
汗の匂いに蚊はひかれてやってくるので、外出時はタオルやハンカチを持参し、できるだけ汗をふくようにしましょう。
長袖を着る場合であっても、通気性の良い素材でできた服を選ぶのがポイントです。
また、毎日服や体を清潔に保ち、蚊をひきつける原因物質を溜めないことも大切です。
露出の少ない服を着る・濃い色を避ける
当然ですが、外にむき出しの部分が多ければ多いほど蚊がねらえる範囲が広くなります。
とくにバーベキューなどではアルコール飲料を口にすることも多いですから、体温が上昇し、蚊にとっては狙い目となっています。
できるだけ露出の少ない服を着て、濃い色をさけることで蚊が近づくことを避けることが出来ます。
通常の外出であっても、長袖や長ズボンを着ることで蚊が刺せるスペースをより少なくすることができますので、着脱できる服があるといいですね。
虫よけスプレーを使う
ポピュラーな方法ですが、一番行いやすい対策が虫よけスプレーを使うことです。
蚊が嫌がる成分が入っているので、露出している肌の部分にふきかけることで、蚊が血を吸わずに退散していくのです。
また虫除けスプレーは時間が経つと効力が薄れますので、こまめにつけるようにしましょう。
<自作虫よけスプレー>
- レモングラス、ゼラニウム、シトロネラなどの蚊が嫌うアロマオイルを準備する。
- エタノールとミネラルウォーターを混ぜて、肌にもやさしい虫除けスプレーの出来上がり。
虫よけスプレーは身体に直接吹きかけるものと、ガーデニングやキャンプに使える草地や周辺に吹きかけるものがあります。
市販品であると身体に良い物もたくさんありますが、その分効力が薄れてしまうという難点があるようです。
外出で、直接移動するときに効力を重視するならオススメは以下のスプレーです。
こちらは肌に塗って使うタイプです。
できるだけ身体に配慮したもので、身体に直接つける虫除けスプレーが欲しい時は以下がオススメです。
こちらはハッカの他、レモングラス、シトロネラ、ペパーミントなど、虫が嫌がるハーブが多く使われていますが、アルコールやディートは不使用です。
蚊の強さや種類によっては効かない可能性もありますが、天然成分でオーガニックなので、0ヶ月の新生児から使える安全性の高い虫除けスプレーです。
キツめの製品に抵抗がある場合は、とくにオススメできる虫除けスプレーと言えますね。
(※顔にも使うことが出来ます。保湿成分入りで化粧水としてもOKなので、寝る前に使ってもいいかもしれないです。)
扇風機・サーキュレーターを使用する、高度の高いところに移動する
蚊は飛行能力が低く、風速2m以上になると安定して飛ぶことができなくなるので、扇風機の弱程度の風を流すことで、いつのまにかどこかに行ってしまいます。
それに扇風機を回すことで体温や匂いが吹き飛ばされるので、分散されて、蚊が感知できる量を少なくできる効果もあります。
また、エアコンをつけつつサーキュレーターや扇風機を回し、室内に風を行き渡らせることで蚊にとって非常に過ごしにくい環境ができあがります。
ちなみに蚊の飛行高度はマンションの2~3階程度が限界と言われているので、高いところに住むと低地より蚊の発生率が少ないと言われています。
ベランダなどに鉢植えに水が溜まっていたりなど、水場があれば蚊は発生しますが、そもそも寄り付く蚊がいないのならば遭遇することもないのです。
庭やガーデニングでの蚊の対処法
庭で蚊が発生すると、必然的に蚊が家にも入ってくることになるので対策をしましょう。
蚊は行動範囲が狭く、基本的に生まれたところから半径10mから30mほどしか移動しないと言われています。
なので、庭で大量の蚊が発生してしまうと、それらがほとんどお家に留まってしまうことになります…。(^^;)
(例外もあり、人間にくっついて海を渡る蚊もいます。)
<庭に水たまりを作らない>
雨が降ると、すぐに水たまりができてしまうような庭では、蚊が発生しやすいです。
そのため、まずは水たまりができる箇所をなくすことが大切です
- 庭がでこぼこしているなら、補修する
- 鉢植えの受け皿、犬の飲水の容器、汲み置きの水がないかなどをチェック
- 水槽なども外に置かない
<蚊が嫌うハーブや植物を植える>
蚊には嫌う植物があり、これらを植えることも対策として有効です。
- ゼラニウム
- レモングラス
- バジルなど
庭をいい香りで満たすこともできるので、オススメです。
<把握できる場所にわざと卵を産める所を作る>
庭に水がたまる場所をなくしたら、もう一ついい方法があります。
それはあえて、蚊が卵を産める場所を作ってしまうことです。
バケツや壺などでOKですので、一か所水が溜まった場所があると、蚊は自然とそこに卵を産んでくれます。
そうすれば幼虫が孵っても、意図的に駆除をすることができます。やり方を知っておきましょう。
<蚊の幼虫(ボウフラ)の駆除方法>
- 張った水に金魚やメダカを入れておく(エサとして食べてくれる)
- 植物油を1、2滴落とす(薄い油膜を作ることで、ボウフラの呼吸を阻害する)
- 10円玉などの胴でできているものを入れると銅イオンの効果で弱る(10円玉は、1リットルの水なら20枚ほどで完全に駆除できる)
- 排水口や浄化槽なら錠剤の殺虫剤(デミリン発砲錠、ボンフラン、ハイカプシン錠剤)をホームセンターで入手できる
植物油は、バケツなら1、2滴でいいそうです。
10円玉の数ですが、5枚ほどでボウフラは弱り、10枚ほどで動きが半減します。
念を入れるなら20枚ほど入れておくと完全に死滅しますが、水の量が少ないならもっと枚数が少なくても大丈夫です。
総合的に見れば、溜める水の量はあまりたくさんではないほうがいいですね。
銅線なども代用として利用しやすいので、適したものを使うと良いでしょう。
<蚊取り線香や虫除けスプレーを使用する>
ポピュラーな方法としてはやはり蚊取り線香や虫除けスプレーを使うことでしょう。
とくに6月くらいになってくると蚊に対するアイテムも売りだされますので、ホームセンターで探してみるといいですね。
また、自宅の庭でのガーデニングや、キャンプ場でのキャンプといった、夏に固定された場所で活動する場合、以下の虫よけグッズが非常にオススメです。
屋外での活動時、このエアドームを置くと、約24畳(乗用車5台分の広さ)の虫よけバリアを作り、自動で30秒に1回薬剤が噴霧されます。
アウトドアでの環境を考えて倒れづらい仕組みになっているので、バーベキューや花火大会といった、一か所に人が集まるとき全員を一度に蚊の被害から守ることが出来ます。
火を使わないので安全な上、置くだけでいいのでスプレーのように吹きかける手間もありません。
※薬剤が吹き飛ばされる可能性があるので、風がある時は向きを考えて使ってみましょう。
外見がオシャレなので、なにげにインテリア的にもよさそうですね~。(笑)
<湿気をなくし、風通しをよくする>
蚊は湿気があると卵を産みやすくなります。
水たまりがないと思っていても、庭に湿気が多いと思わぬところでボウフラが孵化している可能性があります。
芝生が伸び放題になっていたり、植物やお花のお手入れをきちんと行っていないと、湿気や水場を好む蚊がよりつきやすくなります。
芝生に黒土を被せているのなら、砂を少しまくと水がたまりにくくなり、湿気を防ぐことが出来ますので、一度試してみてください。
庭の蚊の駆除のやり方
<雑草が多いなら雑草駆除剤を使う>
雑草が生えるほど蚊が寄ってきやすくなるので、芝があるなら雑草駆除剤を使うことをおすすめします。
芝以外の雑草を駆除してくれるのですっきりとし、ホームセンターでも手に入る手軽なアイテムです。
お手入れをきちんと行っていれば、少しずつ蚊も少なくなっていきますので、定期的に雑草駆除剤を使用しましょう。
<蚊が発生しやすそうな場所にスプレーをかける>
庭の蚊を除去するならスプレーを利用することも多いでしょう。
しかしまばらにかけても蚊を効率的に駆除することは出来ません。
せっかくスプレーを使うなら、蚊が発生しやすそうな場所を中心にしてスプレーをかけます。
【蚊が発生する場所】
- 水回り・植木鉢の底
- 積み石の間
- エアコンの室外機など
庭全体に吹き付けるよりも、風通しが悪そうで、湿気がこもりそうな場所を中心にスプレーを吹きかけていきましょう。
ただ空間に撒くだけではなく、湿気がありそうな物にスプレーすることがコツです。
ハーブのガーデニングのポイント
<ゼラニウム>
一般的な植物と同じように、日当たりが良いところに置いておき、過湿を嫌いますので、土が乾くようだったら水を上げる感じで大丈夫です。
ガーデニング初心者でも栽培が簡単なハーブです。
発芽する温度が20~25度くらいなので、種まきをするなら5月か9月頃がいいでしょう。
鉢植えも年中出回っていますが、苗の植え付けを行うなら真夏と真冬をさけましょう。
<レモングラス>
レモングラスは、5月に苗を植え付け、水やりは控えめにします。
葉がいくつも茂るため、蒸れやすいので、日当たりがよく風通しもいいところに置きます。
土が乾いてきたと思ったら水を上げるようにしてください。
酸性の土を嫌いますので、庭の土で植え付けを行うなら石灰を混ぜ込んで中和しましょう。
<バジル>
バジル(スイートバジル)は日のよくあたる所に置き、植え付けは4月から6月に行います。
ハーブは一般的に乾燥を好む種類が多いのですが、スイートバジルは水切れが起こりやすいハーブです。
夏場はとくに多めに水を与え、毎日1回は必ずたっぷりと水をあげるようにしましょう。
肥料が必要なハーブなので生育がいまいちだと感じたら肥料を追加します。
蚊の発生源はどこ?
蚊は成虫こそ飛んで私たちの皮膚にはりつき、血を吸っていきますが、じつは蚊の幼虫は水の中で暮らしています。
ボウフラと呼ばれるこの幼虫は、卵からかえり成虫に羽化するまで水中で育ち、下水溝や缶、切り株の溝などの水が溜まるところであれば発生源となります。
部屋での対策をしても蚊を追い払えない場合は、発生源が家の中や庭にある可能性を考えてみましょう。
蚊は種類によって好む水質が違います。
- ヒトスジシマカ:鉢植えの水受け、お墓の花立、小さな水たまり、古タイヤなどの少ない水でも発生する種類。いわゆる「ヤブ蚊」で、1CCの水でも発生する
- アカイエカ:夜に人を刺す夜行性。解放的な水場から発生し、下水溝や汚水溜などの汚れた水を主要の発生源としている。
- チカイエカ:見た目がアカイエカとよく似ている。主にビルの地下水槽や排水槽などから発生する
<蚊が発生する水のポイント>
- 水道水を清潔な容器に入れているだけでは蚊は発生しない
- 幼虫の栄養となる有機物が水に含まれていないと蚊は成長できない
- ある程度傷んだ水、土や枯れ葉、虫の死骸などの混ざった水で幼虫は成長する。
血液型でも蚊の刺されやすさが変わってくる?
血液型には、A、B、O、AB型がありますが、中でもとくにO型の血液型の人が蚊にさされやすいと言われています。
医学的には解明されていないのですが、順番としては「O>B>AB>A」の順番で血を吸われやすいそうです。
これはO型の血液の糖鎖という化合物が、蚊の本来の食料である花の蜜と分子構造が似ているため、蚊が好んで寄ってくるという話があります。
しかし、特に関係もないのでは?と曖昧な点も多いそうです。
私もO型で、それが理由なのかはわかりませんが毎年一回は必ず蚊に刺されます。(^^;)
どんなに気をつけてても、どこかしら吸われているんですよね~…。
別にA型だからといって、絶対的に刺されにくいわけでもなく、匂いや体温といった様々な要因もありますので、血液型では一概に決められないという点があります。
食事を見直すのも効果的
蚊は酸性に傾いている血液を好みます。
<摂取すると身体を酸性に傾ける食品>
- 砂糖・果物
- 肉や卵などの動物性食品
- 脂肪や油
これらの摂取はある程度なら必要なのですが、身体に過剰に取り入れられると、余分な分は肺から二酸化炭素として排出されます。
すると呼吸による二酸化炭素の排出量が増え、蚊が引きつけられ、刺されやすくなるのです。
なのでこれらの過剰摂取は控え、逆にアルカリ性に傾ける食品をきちんと取り入れましょう。
<身体をアルカリ状態にする食品>
- 完全穀物(玄米などの生成されていない穀物)
- ほとんどの野菜、きのこ、海藻、酢など
もちろんお肉や油も適度な摂取が必要です。
逆にアルカリ性に傾きすぎるとけいれんなどの症状が起こりますので、バランスよく食べることが大切です。
蚊にさされるとかゆくなるのはなぜ?
蚊は人間の血を吸う時、唾液を注入します。
この唾液には刺された人間が痛みを感じないようにする作用や、血を固まりにくくするための成分など、あらゆるものが含まれています。
蚊は血を吸い終わるまでにだいたい約2分30秒ほどかかると言われているので、吸っている最中に血が固まってしまうと時間が長くなってしまいます。
血をするときに刺すことによって痛みを感じると、人間に気づかれて潰されてしまうので、このような作用が唾液にはあるのです。
<蚊の唾液の役割>
- 刺した時に痛みを感じないようにする
- 血を固まりにくくする
- 血液がかさぶたになることを防ぐ
しかしこの唾液は人間の体の中に入るとアレルギー反応を起こしてしまうため、かゆみや腫れが起こる原因は蚊の唾液の影響で起こるアレルギー性の皮膚炎と言えます。
蚊が一度に吸う血の量は5mgほどと言われており、量を吸うまでは何度でもやってきます。
蚊にさされると後から気づきますが、唾液のアレルギー反応が遅れて出るため、なかなか気付かずに血を吸われてしまうのです。
かゆみを緩和するには?
<氷や保冷剤で冷やす>
よく冷えた保冷剤や氷などを、虫刺されの箇所にあてることで腫れを抑え、麻痺させるのでアレルギー反応が起きにくくなって痒みが弱まります。
<レモンやライムの汁をつける>
レモンやライムには抗菌の役割があり、絞りたての汁を少量腫れた箇所に塗ると、痒みを抑えて感染を予防することが出来ます。
なお、塗ってすぐに太陽に当たると水ぶくれができることがあるので、室内で処置を行いましょう。
他にもかんきつ類の皮や汁にはかゆみを取る作用や抗菌作用があります。
<バナナの皮をこすりつける>
蚊にさされた場所にバナナの皮をこすりつけることで、かゆみを抑え、保湿してくれると言われています。
世界中で用いられており、科学的には証明されていませんが、バナナの皮の糖分が刺された部分を落ち着かせてくれるという説もあります。
<蒸しタオル・ドライヤーの温風を当てる>
蚊にさされで痒みが起こるのはもともと、刺した時にのこされたタンパク質が原因でアレルギーが引き起こされるからです。
ドライヤーの温風によって熱を患部に加えると、タンパク質が壊れて痒みが収まります。
腫れた箇所が温まるまで温風を当てると良いのですが、あまり至近距離すぎたり長時間当てすぎると火傷するので気をつけましょう。
また50度ほどの蒸しタオルを当てても効果があります。
蚊が注入した唾液の酵素の効果をなくす作用があるので、刺されてから早めに行いましょう。
<ミント入りの歯磨き粉を塗る>
ペパーミントやミントが入っている歯磨き粉は、成分としてメンソールが入っているのでかゆみを沈めます。
歯磨き粉にはもともと収斂性があるので、アレルギー反応による腫れを抑える効果もあります。
<除菌用アルコールを塗る>
冬場によく感染対策として用いられる除菌用アルコールを腫れに塗ることも効果的です。
殺菌されてかゆみが軽くなり、さらには蚊が引き起こす病気の感染も抑えることが出来ます。
コットンなどに少量染み込ませて、患部に押し当てるといいでしょう。
<絆創膏・セロテープを貼る>
蚊に刺されにセロテープや絆創膏を数時間貼っておくと、唾液を取り除けて痒みが軽減するという人もいます。
根拠はあまりないようですが、効果を実感している人はいるようです。
<爪でバッテンを入れる>
刺された部分に圧力を加え、痛みを感じさせることで痒みから気をそらす方法です。
実際に科学的な根拠もあり、行っている人も多いやり方です。
<すりつぶしたバジルを塗る>
アロマとしても蚊に効果のあるバジルですが、葉っぱをすりつぶして腫れにすり込むとすぐに痒みが止まります。
腫れの後もほとんど残らず、痒みを抑える成分も含まれているのでオススメの方法です。
<塩を揉み込む・塩風呂に入る>
塩には防腐性がある上に炎症を抑える働きがあるので、赤くなった蚊に刺されを沈めることができます。
塩は弱アルカリ性なので、弱酸性である蚊に刺されに刷り込むことで中和されてかゆみも和らぎます。
お風呂に塩を加えて塩風呂にしても有効なので、痒みに悩まされたらぜひためしてみるといいですね。(普通の粗塩でOKです。)
<アロエを塗る>
アロエには抗炎症作用があるので、蚊に刺されに塗ることで痒みを軽減させてくれます。
また、より効果を高めたい場合はアロエのジェルを冷蔵庫で冷やしてから塗ると、より痒みを抑えてくれます。
<ベーキングソーダ(重曹)を使う>
ベーキングソーダはアルカリなので、弱酸性になっている蚊に刺されに使用することで痒みを抑えることが出来ます。
- コップ一杯の水にベーキングソーダを小さじ1溶かす。
- その水にガーゼやコットンなどの布を浸して浸透させる。
- ベーキングソーダを染み込ませた布を腫れに10~20分押し当てる。
このやり方で痒みが軽減されます。
<透明なマニキュアを塗る>
晴れた部分を密閉して保護することで、痒みを止める方法です。
刺された箇所の空気を絶つと、かゆみが収まりやすくなるという人もいます。
かき壊していないことを確認してから、行ってみましょう。
<酢やリンゴ酢を塗る、お風呂に入れる>
酢も痒みを抑えるのに効果的で、とくにリンゴ酢のほうが効果があります。
一か所だけなら刺された部分に直接塗るといいですが、全身を刺されているなら浴槽にカップ2~3ほどの酢を加えて入浴しましょう。
リンゴ酢には蚊よけの効果もあり、 蚊に刺されのpH バランスを整えて痒みを抑えます。
リンゴ酢は普通の酢よりも酸性度が低く、pH の中和に優れています。
<紅茶の葉を当てる>
紅茶に含まれているタンニンと呼ばれる物質には、収斂作用があります。
この作用によって皮膚から蚊の唾液がしぼりだされ、かゆみが軽減します。
蚊にさされたときには、使用済みのもので大丈夫なので、蚊に刺されに押し当てて治まるまで待ってみましょう。
<石鹸を使う>
石鹸は刺されたての場合効果がある方法です。
普通通り泡立てて痒みがある所を洗い、水で流すだけでOKです。
ただ体質や石鹸の種類によって、さらに痒みを引き起こすこともあるので、できるだけ無添加を使いましょう。
<制汗剤をつける>
制汗剤は、含まれているアルミニウムの作用によってタンニンと同じような収斂作用があります。
汗をかく夏場には匂いも抑えてくれるので、きちんと汗を拭きとってからつけるようにしましょう。
<アンモニアをつける>
いわゆるキンカンがアンモニアと水を合わせた虫刺されの薬です。
アンモニアによる吸熱により、蚊に刺されに清涼感が得られ、かゆみを緩和してくれます。
ただアンモニアは蚊の唾液を中和することが出来ないので、時間がたつと次第にかゆくなってきます。
こまめにつけるように心がけましょう。
【オキシドール】
オキシドールには痒みを止める作用はありませんが、蚊による皮膚からの感染症を防ぐことが出来ます。
赤ちゃんがいる場合の蚊対策について
赤ちゃんの場合はかゆみがひどくなると、とびひの原因になったり、アレルギーの原因となったりします。
なのでしっかり対策をする必要がありますね。
<家の中>
- 眠るときは赤ちゃん用の蚊帳を利用する
- 電子蚊取り器を使用する
- 外からの虫が侵入しないように、空間用の虫よけを使う
- 窓をあけるときは必ず網戸を使う
- 煙が出るタイプの蚊取り線香は、きちんと換気して、赤ちゃんにあたらないようにする
<外出時>
- 明るい色の服を着るようにする
- 蚊がとくに活動する時間(朝の5~6時、夕方の6~7時)の外出を避ける
- 肌をできるだけ出さないようにする
- 汗を出来るだけかかない工夫をし、かいたらこまめに拭いてあげる
- 手や首など、どうしても露出する部分には虫除け剤を塗る。外出の直前が良い
- 虫除け剤は時間がたつと効力が薄れるので、後には塗り直す
- 虫除け剤は一番最初に塗る。日焼け止めはその後に。
【虫除け剤について】
虫除け剤には、一般的にディートと呼ばれる成分があります。
この成分は赤ちゃんや子供への使用量が決まっていますので、きちんと守って使いましょう。
- 6ヶ月未満…使用禁止
- 6ヶ月以上から2歳未満…1日1回
- 2歳以上から12歳未満…1日1~3回
ディートを使用することで、蚊は触角にある毛穴が塞がれ、人間が発している炭酸ガスや体温を感知できなくなるのです。
しかし、とくに6ヶ月未満の赤ちゃんは繊細ですのでディートの入っている虫除け剤は使わないようにしましょう。
以下のスプレーは、ディートを使用していないので安心して使うことが出来ます。(画像をクリックでAmazon商品ページに飛びます)
【蚊取り線香や電子蚊取りの安全性について】
煙が出るので蚊取り線香の安全性が気になるとは思いますが、使って大丈夫です。
蚊取り線香や蚊取りマットはピレスロイドと呼ばれる成分を主成分として作られていますが、これはほとんどの哺乳類には分解できる酵素が備わっていますので、赤ちゃんであっても大丈夫です。
しかし虫にはこの酵素がないので、しびれて退治ができるのです。
ただ、煙はできるだけ吸わせないほうがいいですし、赤ちゃんの手の届くところに蚊取り線香を置いておくと、やけどをしたり口に入れてしまったりするので置き場所には十分注意が必要です。
※ピレスロイドはピレトリンの類似物質。石油系の成分と一緒に製品にされることが多いので、あまり頻繁に利用するとアレルギーの原因となることもあるようです。
※万全にしたい場合は、除虫菊蚊取り線香を使いましょう。
蚊の害はどのようなものがある?
蚊に刺されることによって引き起こされる感染症は、日本では日本脳炎が知られています。
ほかにはデング熱、ジカ熱、チクングニア熱、マラリア、 ウエストナイル熱などがあり、これらは蚊が媒介することで引き起こされる感染症です。
一番大切なのは蚊にさされないことですが、航空機などから海外の蚊が入り込んでくるので、完全な予防ができないことが懸念されています。
蚊の対策法まとめ
外出時はできるだけ明るい色で、風通しの良い服を着るように心がけましょう。
日焼けをすると肌が黒くなり蚊が寄り付きやすくなるので、日焼け止めもきちんと塗る・長袖を着て対策をするのも効果的です。
お庭はできるだけ風通しをよくし、蚊が発生しないように環境を整えるようにしましょう。
外出の際は、虫除けスプレーを塗っておくのは定番の方法ですが…どんなに対策をしても、夏はどこか刺されてたりするんですよね~…。
蚊も活発な季節ですし、レジャーなどで外で過ごすことが多くなるので。(^^;)
とくに木の多いところとか、日陰はひどいですね。(汗)
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