牛肉は「なんとなくカロリーが高そう…」という印象がありますよね。
ついたくさん食べてしまう焼肉や、ステーキなどのちょっと高級なイメージからそのように感じてしまう部分もありますが、
「ダイエット中に牛肉は食べていいの?」
「カロリーが低い部位はどれ?」
といった点、気になりますよね。
「牛肉」はすべて同じカロリーというわけではなく、ロースやもも肉など種類があり、部位によってカロリーが違っています。
なので、ダイエット中に食べるならできるだけ低カロリーな部位から選ぶのがいいということになります。
牛肉でカロリーが低いのは、いわゆる赤身肉(赤身の部分が多いお肉)と呼ばれる部位です。今回は、以下のような内容について見ていきます。
- 牛肉のカロリーは100gでいくら?【カロリーが低い部位はどれ?】
- 鶏肉・豚肉と比べると牛肉のカロリーは高い?
- 赤身のカロリー
- 牛肉の糖質はいくら?
- ホルモンのカロリーはどのくらいあるの?【焼肉ではホルモンがオススメ】
どの部位が低カロリー(あるいは高カロリー)なのか、知っておくことでダイエット中の食事内容も考えやすくなります。
高カロリーなイメージのある牛肉ですが、モノを選べば低カロリーでダイエット向けの部位があります。
今回の内容をぜひカロリー制限中の参考にしてください♪
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牛肉のカロリー!低い部位はどれ?【100gあたり】
牛肉ってオーストラリア産などの外国産、国産牛や和牛といった種類がありますよね。
この種類によってもカロリーは違ってくるので、それぞれ見ていきましょう。
輸入牛肉の場合のカロリー
輸入牛肉はその名の通り「アメリカ」や「オーストラリア」などの外国産の牛肉になります。
<輸入牛肉のカロリー>
部位 | 100gあたりのカロリー |
かたロース・脂身つき、生 | 240kcal |
リブロース・脂身つき、生 | 231kcal |
サーロイン・脂身つき、生 | 298kcal |
ばら・脂身つき、生 | 371kcal |
ヒレ・赤肉、生 | 133kcal |
もも・脂身つき、生 | 165kcal |
そともも・脂身つき、生 | 215kcal |
ランプ・脂身つき、生 | 234kcal |
かた・脂身つき、生 | 180kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
上記の表にある部位でカロリーが低い順に並べると、このようになります。
<【輸入牛】カロリーが低い部位ランキング>
- ヒレ…133kcal
- もも…165kcal
- かた…180kcal
- そともも…215kcal
- リブロース…231kcal
- ランプ…234kcal
- かたロース…240kcal
- サーロイン…298kcal
- ばら…371kcal
もも肉やヒレ、肩、牛肉だとランプなんかも赤身肉と言われますね。
ちなみに牛モモを使うことが多いローストビーフも、低カロリーな料理となっています。
和牛の場合のカロリー
和牛はその名の通り「黒毛和牛」や「和牛」といった表記のあるものになります。
<和牛肉のカロリー>
部位 | 100gあたりのカロリー |
かたロース・脂身つき、生 | 411kcal |
リブロース・脂身つき、生 | 573kcal |
サーロイン・脂身つき、生 | 498kcal |
ばら・脂身つき、生 | 517kcal |
ヒレ・赤肉、生 | 223kcal |
もも・脂身つき、生 | 259kcal |
そともも・脂身つき、生 | 265kcal |
ランプ・脂身つき、生 | 347kcal |
かた・脂身つき、生 | 286kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
カロリーが低い順に並べます。
<【和牛】カロリーが低い部位ランキング>
- ヒレ…223kcal
- もも…259kcal
- そともも…265kcal
- かた…286kcal
- ランプ…347kcal
- かたロース…411kcal
- サーロイン…498kcal
- ばら…517kcal
- リブロース…573kcal
和牛というのは脂質(脂身)が多いので、その分カロリーが高くなります。
逆に赤身部分が多く、脂身が少ない輸入牛は、和牛と比べると全体的にカロリーが低くなっているのです。
極端にカロリーが違うリブロース(脂身つき、生)の脂質を見てみると、牛肉100gあたりで含まれる脂質は輸入牛肉が15.4g、和牛が56.5gと、圧倒的に含まれる脂質量が違います。
エネルギー源になる栄養というのは糖質・脂質・タンパク質の3つ(三大栄養素とも呼ばれる)です。
糖質・たんぱく質が1gあたり各4kcalであるのに対し、脂質は1gあたり9kcalのエネルギーになるので、脂質が多い食品というのは高カロリーになりやすいのです。
なのでカロリー制限のダイエットでは、健康を維持するために必要な分の脂質は摂った上で、余分な脂質を摂取しないよう食事をコントロールすると、自然と低カロリーな食事を構成することができます。
和牛がなめらかで柔らかく、美味しいのは脂身が多いところにもあるのですが、やはりカロリーは高いので食べる部位に気をつける必要があります。(^^;)
国産牛の場合のカロリー
次に国産牛のカロリーになります。
「国産牛」と「和牛」は混同しやすいのですが、和牛は食品成分表に個別にカロリーが設けられており、先に言ったような「黒毛和牛」や「和牛」と書いてある場合は「和牛肉」の方のカロリーで見ます。
和牛の表記がなく、単に「国産牛」とだけ書かれている牛肉であれば、カロリー計算では「乳用肥育牛肉」の数値で見るのが通常となります。
<国産牛(乳用肥育牛肉)のカロリー>
部位 | 100gあたりのカロリー |
かたロース・脂身つき、生 | 318kcal |
リブロース・脂身つき、生 | 409kcal |
サーロイン・脂身つき、生 | 334kcal |
ばら・脂身つき、生 | 426kcal |
ヒレ・赤肉、生 | 195kcal |
もも・脂身つき、生 | 209kcal |
そともも・脂身つき、生 | 233kcal |
ランプ・脂身つき、生 | 248kcal |
かた・脂身つき、生 | 260kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
乳用肥育牛肉とはいわゆる乳牛、ホルスタインのことであり、国産牛というと主にホルスタイン種(雄)を指しています。
雄はミルクがでないので、食肉牛にされるんですね。
そしてこちらもカロリーが低い順に並べてみましょう。
<【国産牛(乳用肥育牛肉)】カロリーが低い部位ランキング>
- ヒレ…195kcal
- もも…209kcal
- そともも…233kcal
- ランプ…248kcal
- かた…260kcal
- かたロース…318kcal
- サーロイン…334kcal
- リブロース…409kcal
- ばら…426kcal
ヒレやモモのカロリーが低いのは相変わらずですね。
国産牛は全体的に輸入牛肉よりはカロリーが高めですが、和牛よりは控えめという感じです。
なお「国産牛」の分類には「交雑牛」というのもあって、この場合のカロリーはこちらなります。
(交雑牛は和牛と乳牛をかけ合わせて生まれた牛で、国産牛になります)
<国産牛(交雑牛肉)のカロリー>
部位 | 100gあたりのカロリー |
リブロース・脂身つき、生 | 539kcal |
ばら・脂身つき、生 | 470kcal |
もも・脂身つき、生 | 343kcal |
ヒレ・赤肉、生 | 251kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
交雑牛に関しては食品成分表に掲載されている部位が少ないので、他と比較がしづらいのですが、こう見てみると和牛とそう変わらない感じがします。
<【国産牛(交雑牛肉)】カロリーが低い部位ランキング>
- ヒレ…251kcal
- もも…343kcal
- ばら…470kcal
- リブロース…539kcal
国産牛は先に説明したとおり、通常「乳用肥育牛肉」のカロリーで見るといいのですが、「交雑牛」「交雑種」と書かれているときは「交雑牛肉」の数値になります。
…ただ、ちょっとややこしくなりますが、国産牛とだけ記載がある牛肉でも実は交雑牛であることがあります。(交雑牛であるかどうかを記載するのはお店によって異なるので)
スーパーで売っている国産牛であれば、「個体識別番号」というのが記載されているので、これを以下のサイトで検索にかければ乳牛か交雑牛かを知ることが可能です。
(↑別ページでも使っている画像ですが、部位問わず見方は同じです。画像タップorクリックで拡大)
なので、検索できるときは調べるようにすると、どっちのカロリーで見たらいいか迷わずに済みます。
鶏肉・豚肉と比べると牛肉のカロリーは高い?低い?
牛肉部位での比較は終わりましたが、では鶏肉や豚肉と比べるとどうなるのでしょうか?
それぞれのカロリーを見てみましょう。
(各部位カロリーが低い順に並べてあります)
<鶏肉100gあたりのカロリー>
- ささみ…109kcal
- むね肉(皮なし)…116kcal
- もも肉(皮なし)…127kcal
- むね肉(皮つき)…145kcal
- 手羽元…197kcal
- もも肉(皮つき)…204kcal
- 手羽先…226kcal
- 鶏皮(むね)…492kcal
- 鶏皮(もも)…513kcal
<豚肉100gあたりのカロリー>
- 豚ヒレ(赤肉・生)…130kcal
- 豚もも(脂身つき・生)…183kcal
- 豚肩(脂身つき・生)…216kcal
- 豚そともも(脂身つき・生)…235kcal
- 豚肩ロース(脂身つき・生)…253kcal
- 豚ロース(脂身つき・生)…263kcal
- 豚バラ(脂身つき・生)…395kcal
※豚肉は大型種のカロリーとなります
こう見ると、輸入牛肉であれば豚肉よりは全体的なカロリーは低く、鶏肉よりは高い、といった感じですね。
ですが国産牛や和牛になると豚肉よりもカロリーが高い、という結果になります。
<輸入牛肉と比較した場合のカロリーが低い肉>
- 鶏肉
- 牛肉(輸入牛肉)
- 豚肉
<国産牛・和牛と比較した場合のカロリーが低い肉>
- 鶏肉
- 豚肉
- 牛肉(国産牛・和牛)
一番カロリーが低いのは鶏肉で、皮だけ食べるようなことをしなければ、どの部位もダイエット中に役立てることはできるでしょう。
ただ鶏肉は唐揚げにすると油を使うので、カロリーが増えます。調理方法に関しては注意です。
牛肉に関しては、輸入牛肉はカロリーが低く、国産牛や和牛と比べると値段が安いので、購入もしやすい利点があります。
ただ、輸入牛肉というのは安全性が心配(アメリカ産牛肉なんかはホルモン剤を投与されて肥育されている)な面もあります。カロリーだけ見ればダイエットには役立つのですが、あまり頻繁には食べないほうがいいのではないか、とは思います。
(ホルモン剤は日本では使用を禁止されているので、安全面を考えるなら国産牛を食べるほうがオススメです)
もも肉は牛・豚・鶏共通してカロリーが低いですね。
鶏肉はささみや胸肉の低カロリーさが目立って、もも肉のカロリーが高く感じるのですが、もも肉も皮なしなら100gでたったの127kcalですからね。
牛肉のカロリー、赤身部分の場合は?
牛肉の赤身の部分だけでのカロリーも掲載します。
【輸入牛肉・赤肉】
部位 | 100gあたりのカロリー |
かた/赤肉、生 | 130kcal |
かたロース/赤肉、生 | 173kcal |
リブロース/赤肉、生 | 179kcal |
サーロイン/赤肉、生 | 136kcal |
もも/赤肉、生 | 132kcal |
そともも/赤肉、生 | 127kcal |
ランプ/赤肉、生 | 121kcal |
ヒレ/赤肉、生 | 133kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
【和牛肉・赤肉】
部位 | 100gあたりのカロリー |
かた/赤肉、生 | 201kcal |
かたロース/赤肉、生 | 316kcal |
リブロース/赤肉、生 | 436kcal |
サーロイン/赤肉、生 | 317kcal |
もも/赤肉、生 | 193kcal |
そともも/赤肉、生 | 172kcal |
ランプ/赤肉、生 | 211kcal |
ヒレ/赤肉、生 | 223kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
【国産牛(乳用肥育牛肉)・赤肉】
部位 | 100gあたりのカロリー |
かた 赤肉 生 | 151kcal |
かたロース/赤肉、生 | 212kcal |
リブロース/赤肉、生 | 248kcal |
サーロイン/赤肉、生 | 177kcal |
もも/赤肉、生 | 140kcal |
そともも/赤肉、生 | 140kcal |
ランプ/赤肉、生 | 153kcal |
ヒレ/赤肉、生 | 195kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
【国産牛(交雑牛肉)・赤肉】
部位 | 100gあたりのカロリー |
リブロース、赤肉、生 | 376kcal |
もも、赤肉、生 | 248kcal |
ヒレ、赤肉、生 | 251kcal |
部位 | 100gあたりのカロリー |
牛肉の糖質
次に牛肉の糖質を見ていきましょう。
輸入牛肉の場合の糖質
<輸入牛肉の糖質>
部位 | 100gあたりの糖質 |
かたロース・脂身つき、生 | 0.1g |
リブロース・脂身つき、生 | 0.4g |
サーロイン・脂身つき、生 | 0.4g |
ばら・脂身つき、生 | 0.2g |
ヒレ・赤肉、生 | 0.3g |
もも・脂身つき、生 | 0.4g |
そともも・脂身つき、生 | 0.3g |
ランプ・脂身つき、生 | 0.4g |
かた・脂身つき、生 | 0.1g |
部位 | 100gあたりの糖質 |
どの部位も肉100gあたりで糖質は1gに届かず、非常に低糖質な食品と言えます。
糖質制限ならあまり部位を気にしなくてもいいと思いますね。
和牛の場合の糖質
<和牛肉の糖質>
部位 | 100gあたりの糖質 |
かたロース・脂身つき、生 | 0.2g |
リブロース・脂身つき、生 | 0.1g |
サーロイン・脂身つき、生 | 0.3g |
ばら・脂身つき、生 | 0.1g |
ヒレ・赤肉、生 | 0.3g |
もも・脂身つき、生 | 0.5g |
そともも・脂身つき、生 | 0.5g |
ランプ・脂身つき、生 | 0.4g |
かた・脂身つき、生 | 0.3g |
部位 | 100gあたりの糖質 |
和牛も比べる必要はないくらいの低糖質食品となります。
カロリー制限だと食べるのがはばかられる種類ではありますが、糖質制限なら問題ないですね。
国産牛の場合の糖質
<国産牛(乳用肥育牛肉)の糖質>
部位 | 100gあたりの糖質 |
かたロース/脂身つき、生 | 0.2g |
リブロース/脂身つき、生 | 0.2g |
サーロイン/脂身つき、生 | 0.4g |
ばら/脂身つき、生 | 0.3g |
ヒレ/赤肉、生 | 0.5g |
もも/脂身つき、生 | 0.4g |
そともも/脂身つき、生 | 0.6g |
ランプ/脂身つき、生 | 0.6g |
かた 脂身つき 生 | 0.3g |
部位 | 100gあたりの糖質 |
<国産牛(交雑牛肉)の糖質>
部位 | 100gあたりの糖質 |
リブロース、脂身つき、生 | 0.3g |
ばら、脂身つき、生 | 0.3g |
もも、脂身つき、生 | 0.4g |
ヒレ、赤肉、生 | 0.4g |
部位 | 100gあたりの糖質 |
国産牛の場合も同様です。糖質制限ダイエットをしているなら、ぜひ牛肉をメニューに加えましょう♪
ホルモンのカロリーは?
ホルモンは内臓のお肉のことで、焼肉などでよく食べられます。
あまり意識しませんがハラミもホルモンです。
カロリーが低い部位も多く、100gあたり200kcal以下と限定しても、
- 第三胃・生(センマイ)…62kcal
- 子宮・ゆで(コブクロ)…106kcal
- 直腸・生(テッポウ)…115kcal
- じん臓・生(マメ)…131kcal
- 肝臓・生(レバー)…132kcal
- 心臓・生(ハツ)…142kcal
- 大腸・生(シマチョウ)…162kcal
- 第一胃・ゆで(ミノ)…182kcal
- 第二胃・ゆで(ハチノス)…200kcal
と、これだけの種類があります。
逆に注意したいのは、定番だとマルチョウ(小腸・生)は100gあたりで287kcal、ハラミ(横隔膜・生)は321kcalとカロリーが高めです。
なお余談ですが、焼肉の場合「カルビ」というのはアバラ周辺のお肉のことを指しています。つまり「カルビ=バラ肉」となります。
また牛の「ロース」というのは基本的に「肩ロース」「リブロース」「サーロイン」の3つを指していて、これらすべて「ロース」と呼ぶことができます。
焼肉屋さんで牛肉のメニューに「ロース」としか書いていない場合は、そのロースの部位がどれになるのか?はお店によることになります。
(もちろん部位名を書いてくれているお店もあります。)
部位がわからないときは「ロースってどの部位ですか?」って感じに、店員さんに聞いてみるのもいいと思いますね。
牛肉のカロリーまとめ
種類・産地によるカロリーの違いがあり、全体的に見ると
- 輸入牛肉
- 国産牛(乳用肥育牛肉)
- 和牛
の順にカロリーが低い結論になります。
部位については種類によってもカロリーが高い・低いものが前後しますが、基本ヒレやもも、かた肉あたりであれば低カロリーな部類となります。
ただ交雑牛肉のように、100gあたりのもも肉のカロリーが343kcalだったりすることもあるので、食べるお肉のカロリーはその都度確認しておくのがおすすめです。
なお牛肉よりも鶏肉のほうがカロリーは低いので、ダイエット中はうまく組み合わせながら食事を考えるといいでしょう。
鶏肉のカロリーについてはこちらでもまとめています。
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