春分の日は3月の祝日として認知されている日でもあり、この時期はお彼岸としてお墓参りに行く方も多いと思います。
日本ではその季節によって様々な行事があり、例えば節分には恵方巻、ひな祭りにはちらし寿司と、それぞれ普段はあまり口にしないような特殊なものを食べたりしますよね。
では、春分の日に食べるものってどんなのがあるのでしょうか?今回は春分の日の食べ物をメインに書いていきたいと思います。
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春分の日の食べ物って?
春分の日に特別食べるものというと、「ぼたもち」があります。
ぼたもちと違いがわかりにくいものに「おはぎ」がありますが、春分の日で食べるのはおはぎではなくぼたもちです。
なぜぼたもちなのか?おはぎとはどう違うのか?次に見ていきましょう。
お彼岸にぼたもちを食べる由来や理由は何?どうしておはぎじゃないの?
お彼岸にぼたもちを食べたりお供えしたりするのは、材料として使う小豆に邪気払いの効果があると信じられているからです。
邪気を祓う食べ物を、ご先祖様への供養の気持ちとしてお供えしているのですね。
赤色は生命や炎を現す色です。魔除けの力があるとされていて、春分の日だけではなく、お正月などのおめでたい日には厄除けとして食べる習慣があります。
ちなみに小正月に小豆粥を食べるという風習も、災いを祓う力があるとされているからですよ。(*^^*)
そしてぼたもちとおはぎの違いですが、これは基本的に同じものです。
ぼたもちは「牡丹餅」、おはぎは「お萩」となり、季節によって名前が変わっているのです。
牡丹が春のお花で、萩が秋のお花なので、それぞれの季節に咲くお花から名前をもらっているんですよ♪
小豆の種をまくのは春、収穫が秋です。秋彼岸の時期は新鮮な小豆が採れて皮が柔らかいため、つぶあん(おはぎ)として使用されます。
一方で、春彼岸の時期は寝かせた小豆を使うので皮が固いため、この部分を取り除いてこしあん(ぼたもち)にしたのです。
まあ…ぼたもちという名称でつぶあんを使うレシピもありますけどね。(笑)
ぼたもちをおはぎと呼んでも間違いではないですが、春分の日に限ってはぼたもちとしたほうが正しいですね。
春分の日の時期に旬になる食べ物は?
ぼたもち以外に、春分の日の時期に旬を迎える食べ物を紹介します。
ぜひぼたもちといっしょにこれらの食材も食べてみてください♪
1:はっさく
はっさくはミカンより二回りくらい大きい柑橘類のひとつで、3月頃から美味しくなります。
房の薄皮は固めですが、大きくて食べごたえがあるのが特徴です。
似た果物にいよかんがありますが、いよかんの最盛期が2月頃であるのに対してはっさくは3月~4月頃となります。
2:イチゴ
いちごは言わずと知れた人気の果物の一つで、春が旬となります。
ショートケーキにも欠かせない果物ですが、そのまま食べてももちろん美味しいです。
かなり低カロリーなので、ダイエット中でもおすすめのフルーツ。いちごは追熟しないので、新鮮なうちであるほど甘くて美味しいです。
3:ハマグリ
アサリよりも身が大きく、貝類の中ではちょっと贅沢な印象もあるはまぐりですが、4月からの産卵期直前は身も太くなって美味しいです。
つまり3月頃は産卵を前にしているということなので、春分の日のあたりは美味しい時期ということになります。
ひな祭りの食べ物としても定番です。
縁起がいい食材で、最初の貝がら同士でなければピッタリと合わさることがないので、良縁を招くとされています。
4:桜餅
桜餅はその名の通り桜の季節に食べられるお菓子です。
季節を問わず見かけることもありますが、やはりメインで売り出されるのは3月から4月頃の桜の最盛期です。
葉っぱには多くの場合、大島桜(オオシマザクラ)という木の葉っぱが使われ、塩漬けにすることであの特有の香りが生み出されます。
桜餅の葉っぱは食用に加工してあるため、外さないでそのまま食べれますよ♪
5:鯛
鯛は「めでタイ」なんていうダジャレもあるくらい、縁起がいい魚です。
年中出回っていますが、鯛は産卵期前の3月頃に美しいピンク色に変化します。そのため、この時期の鯛は桜の季節とかけて「桜鯛」とも呼ばれます。
6:菜の花
菜の花は春を象徴するような食材ですね。
2月頃から3月ごろの初春が旬となります。春らしさを料理に出したい時は、ぜひ材料として使いたい食べ物です。
7:ふきのとう
ふきのとうも菜の花と同じように、これを食べるとやっと春だな~なんてしみじみと感じてしまう食材のひとつでもあります。
旬は2月から3月にかけてとなり、大きすぎるものは苦みが強いので、小ぶりのほうが美味しくいただけます。
8:絹さや
絹さやの旬は3月~6月となっています。
料理に彩りが足りないときに便利な野菜で、煮物やちらし寿司などのアクセントとしてもよく使われます。
9:水菜
水菜は冬から早春にかけての野菜で、旬は12月~3月です。
別名を「京菜(キョウナ)」とも言い、これは古くから京都で作られてきたことに由来しています。
10:ブロッコリー
ブロッコリーはサラダや温野菜、お弁当の具材としても人気の野菜です。
年中手に入るので旬を意識しにくい野菜ではありますが、旬の美味しい時期は11月頃から3月頃になります。
3月だとまだ寒さも残りますので、チーズフォンデュやシチューなど温かい料理で食べるのもオススメです♪
春分の日の時期に咲くお花は?
おまけで春分の日の時期に咲くお花も紹介します。
ちょうどお彼岸ですので、仏花に入れられそうなものは選んでみてもいいですね。
- サクラ
- ナノハナ
- 桃
- チューリップ
- ヒヤシンス
- アネモネ
- タンポポ など
お彼岸にお供えするお花にこれといったルールはありませんが、マナーとしては毒やトゲのあるお花・香りが強い花はNGとされます。
お花の選び方や全体的なマナーについては以下でまとめていますよ。
春分の日はそもそもどんな日なの?
春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」という趣旨の日で、昼と夜の長さがほぼ同じになる日でもあります。
仏教において、あの世は彼岸(ひがん)と呼んで西に位置し、この世は此岸(しがん)と呼んで東に位置するとされています。
春分の日は、太陽が真東から昇って真西に沈んでいくため、彼岸と此岸が通じやすいと考えられています。そのため、この時期にお彼岸としてお墓参りをするのです。
春分の日の意味については、以下でより詳細にまとめていますよ。
春分の日はいつ?年によって日付が変わる理由は?
春分の日の日付ですが、2024年は3月20日になります。
お彼岸の期間はこの春分の日を中心(中日)に前後で3日間ずつあり、合計で7日間あります。
春分の日は日付で決まっているのではなく、地球と太陽の位置関係が影響しているため、年によって日付が変わります。(それに伴ってお彼岸期間も移動します)
詳しいことはコチラで書いています。
春分の日の食べ物についてまとめ
春分の日の食べ物はぼたもちです。邪気払いの効果があると信じられているため、お供え物として出されます。
おはぎと呼んでも間違いにはなりませんが、ぼたもちは「牡丹餅」として春のお花から名前が来ているので、春彼岸に関してはぼたもちと呼ぶのがより正しいということになります。
ただ私の家や周囲では、お米をあんこで包んだあの食べ物をぼたもちとは言わないんですけどね。(呼び分けせずにみんないっつも「おはぎ」って言う)
呼び方は地域差もあるかもしれません。
他、この時期にはイチゴやハマグリ、鯛などの食べ物が旬となります。せっかくならこれらを使った献立を考えてみてもいいですね♪