“ひな祭りには何を食べるの?“
女の子の健やかな成長を願ってひな人形を飾るひな祭り!ですが、そもそも、どんなものを食べればいいの?なんて思う人もしれませんね。
「ちらし寿司」や「ひなあられ」は定番ですが、ひな祭りの食べ物ってカラフルなものが多くて、食卓がとても華やかになります。(*^^*)
このページでは、以下のようなひな祭りの7つの食べものを由来や意味とともに紹介していきます。
- ちらし寿司
- 白酒(甘酒)
- ひし餅
- ひなあられ
- はまぐり(お吸い物)
- 手まり寿司
- 桜餅
記事内容(項目をクリックすると飛べます)
ひな祭りの食べ物7つ
1:ちらし寿司
ひときわ鮮やかさを加えてくれるちらし寿司、じつはちらし寿司自体を食べるのにはとくに由来がないといいます。
もともとは平安時代にお祝いの際に食べる風習があった「なれ寿司」(魚にお米を詰めて発酵させた現在のお寿司の原型)がひな祭りにも食べられていたので、これがちらし寿司に変化したからだとも言われます。
ちらし寿司に使われる具材の意味はとても縁起がいいんですよ。
- えび:長寿の意味。ヒゲや曲がった腰が長生きを連想させるため
- れんこん:先を見通せる。穴が開いている事から。
- 豆:まめに生きる、まめに働ける
- 菜の花:春の雰囲気を感じられるように。春らしい暖かい色合いをしていることから
ちらし寿司に食材の種類を多く入れるのは、「生きているあいだ、食べ物に困らないように」との願いがこめられているのだそうです。
「なれ寿司」も有力な説だと言うだけで、なぜちらし寿司をひな祭りに食べるようになったのかは明確な理由がわかっていないそうです。
ただ見た目が渋かったりニオイもあったりする「なれ寿司」は、女の子のお祭りであるひな祭りでは似合わなかったのかもしれません。(^^;)
うん、たしかに渋いかも。(汗)
鮎のなれ寿司食ふ。もっと慣れてごはん溶けたやつが好きなんだけどな。 pic.twitter.com/o7jsj0rXvN
— yumitan (@tsukimasamune) 2014年12月28日
2:白酒(甘酒)
ひな祭りに白酒を飲むのは、3つの説があります。
- 大蛇を身ごもった女性の言い伝え:大蛇を胎内に宿してしまった女性が、3月3日に白酒を飲んだところ大蛇が産まれる前に出すことができたことから、「悪い子がお腹に宿らないように」との意味
- 桃香酒:白酒はもともと中国の桃香酒のことを指していたといわれる。桃香酒は桃の花を浮かべたお酒のことで、桃には「百歳(ももとせ)まで生きれる」という話や「邪気を払う力」があると言われている。「厄払い」や「長寿」を願い飲まれる。
- 白酒がヒットした説:女性にも飲みやすい白酒を豊島屋が売り出したところ大人気となった説
桃は縁起が良くて、桃の花をひな祭りの飾りとして使ったりします。
甘酒を飲む理由については説がふたつありました。
- 子どもでも飲める:白酒はアルコールが入っているので、子供でも飲めるようにと甘酒が考えられた
- 作るのが簡単だった:白酒は完成するまで時間が必要だったが、甘酒は一日で作ることができて手軽だったため、庶民から親しまれていた(甘酒は「一夜酒」と呼ばれていた)
甘酒は白酒の代わりとして適していたんですかね~。
3:ひし餅
ひし餅と言えば華やかな赤、白、緑の3色ですよね。
それぞれの色が意味しているのは以下のようなものです。
- 緑:草の芽や大地
- 白:白い雪
- 赤:桃の花
これはひし餅の重なる順番によってちょっとだけ意味が変わってて、
- 下から緑・白・赤:雪の下に草が芽生えて、桃の花が咲く
- 下から白・緑・赤:雪の中から草が芽生えて、桃の花が咲く
草が雪の下にあるか、それとも雪の中からでているのか!?という違いのようです。(笑)
ひし餅の由来
ひし餅の由来は、もともと「3月の最初の巳の日」に中国で食べられていたお餅に由来しています。
このお餅には、「母子草(ハハコグサ)」と呼ばれる春の七草のひとつが使用されていますが、日本に渡ったとき「母と子をついて餅にするのは縁起が悪い」とされて香りが良い“ヨモギ“が使われるようになりました。
これに“ひしの実“が入った白い餅が加わり、江戸時代には2色の餅が使用されていたそうです。
明治時代からは、現在でも着色料として使われる“クチナシの実“を入れた「赤」の餅が加わり、現在のような3色のひし餅となったそうです。
<それぞれの食べ物の意味>
- ヨモギ:香りが強いものは邪気をはらうと言われていたので、「厄除け」の効果がある
- ひしの実:繁殖力が高いことと、ひしの実を食べて千年を生きた仙人にちなみ、「子孫繁栄」と「長寿」の願いが込められている
- クチナシの実:赤は昔から「魔除け」になる色とされ、桃の花をイメージさせたりおめでたい印象を与える
ひし餅の形って変わっている印象ですが、このひし形となった理由は説がいくつかあります。
- ひしの実をイメージしてひし形になった
- 心臓の形をあらわしている
- 大地を象徴している
4:ひなあられ
むかしは「ひなの国見せ」と呼ばれる、外にひな人形を持ち歩いていろんなところを見せてあげるという風習がありました。
その時に、外で食べられるものとして持っていったのが「ひなあられ」とされています。
3色のひなあられはひし餅を砕いてつくったものとされているので、意味はひし餅と同じです。
- 白:雪・大地
- 赤:桃の花、生命
- 緑:木々、芽吹き
4色の場合もありますが、このときは四季を表すとされてます。
- 緑:春
- 赤:夏
- 黄:秋
- 白:冬
ちなみにひなあられは関西ではしょうゆなどで味付けするのでしょっぱく、関東のは砂糖を多く使用しているので甘みがあります。
ひなあられはひな人形にあげるためのご馳走だったとも言われています。
うちでもお雛さまを出したときはお皿に盛ってあげていました。(^^)
5:はまぐり(お吸い物)
はまぐりはお吸い物としてよく食べられます。
はまぐりは初めから組み合わされていた一組の貝がら同士でなければピッタリと組み合うことはないので、平安時代には「貝覆い」というハマグリの貝がらを2つに分けてもう一方を探す遊びも考えられたくらいでした。
こういったハマグリの貝殻の特徴から、“一生で一人の人と添い遂げる“、つまり「良い相手と結婚できますように」という良縁を願って食べられるものとなったのです。
6:桜餅
桜餅は特別ひな祭りだけに食べられる和菓子ではなく、とくに意味が込められているわけではありません。
しかし、最近ではひな祭りの時期に売られることも増えてきているようで、その理由はいくらかあります。
- ピンク色だから:ひな祭りは別名で「桃の節句」ということから、ピンク色の桜餅はイメージにぴったりだった
- 端午の節句に対をなした:端午の節句(男の子の行事)には柏餅を食べることから、ひな祭りでは桜餅が食べられるようになった
- ひし餅よりも食べやすい:ひし餅より桜餅のほうが食べやすくて美味しかったから
全体的に混ざってる気がしますね。(^^;)
たしかに、桜餅のキュートな色合いはひな祭りのイメージによく合うと思います。
伝統的には、ひし餅を食べたほうが良いんでしょうけどね~…。
7:手まり寿司
手まり寿司はひな祭りだけに食べるというものではありません。
しかし具材がいろいろでひな祭りの華やかさに見合うことと、小さくコロンとしてかわいらしいので女の子のお祭りである「ひな祭り」の料理のひとつとして人気が出ています。
子供でも食べやすいと思うので、いろんなバリエーションを用意してちらし寿司の代わりに作ってもいいと思いますよ。(*^^*)
ひな祭りの食べ物まとめ
ひな祭りの雰囲気にあった、鮮やかな食べ物がたくさんでしたね。
なんとなく春を感じるような色合いの食べ物が多くて、食べるのも楽しくなりそうです。
「ひな祭りの料理をあまりよく知らなかった」という人や、「お菓子や料理をひとつ加えたいな」というときは、今回紹介した中から選んでみていいと思いますよ。
ひし餅ひとつでも、子供が好きなゼリーとか、プリンとかにできちゃいますからね。^^
ひな人形を飾る時期は把握していますか?
解釈によっては「仏滅」でもOKだったりしますよ。
ひな祭りって現在ではすっかりと「女の子のお祭り」と認識されていますが、もともとは厄払いからはじまったので女性に限定した行事ではなかったのだそうです。
じつは「おままごと」から始まったという話もあります。
「ひな祭り」自体の詳しい由来を知りたいときは、こちらのページをご覧くださいね。