七夕といえば風情のある笹や天の川、そして願い事を書く短冊をイメージするのではないでしょうか。
7月7日が近くなれば、街ナカでも通りかかった人が自由に願い事を書けるように、ペンと短冊が用意されます。
面白いお願い事や現実的すぎる願望などいろいろ見かけますけど、そもそもなぜ七夕には短冊に願いを書くのでしょうか?
「七夕の短冊ってどんな意味があるの?」
色にも種類があったりするので、今回は七夕の短冊についてまとめていきたいと思います。
<このページに書かれている内容>
- 七夕に短冊を飾る理由
- 短冊の色の種類
- 願い事で短冊の色を使い分ける
- 短冊以外の七夕飾り
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なぜ七夕には短冊を飾るの?願いを書く理由は?
七夕に短冊を飾るのは、中国の「乞巧奠(きこうでん)」という行事から由来しているとされます。
織姫は機織りが上手であったと言われるので、この織姫にあやかって機織りや裁縫が上達するようにとお祈りするのが乞巧奠(きこうでん)の風習です。
これが日本に伝わり、寺小屋(昔の読み書きや計算を教える所)で「習字が上手になるように」と短冊に書いたのです。
これが時間が経つに連れて、現在のように自由に願いを書くように変化していったとされています。
短冊の色の種類
短冊ですが、色の種類としては「赤・白・黄・青(緑)・黒」の5色あります。
これは五行思想という、万物が「木(もく)火(か)土(ど)金(ごん)水(すい)」の5つの要素で成り立っているという説から来ています。
- 赤:燃え盛る炎の色。(火行)
- 白:光り輝く金属や鉱物の色。(金行)
- 黄:土や山、石などの色。(土行)
- 青(緑):樹木や葉っぱの色。(木行)
- 黒:流れる水の色。(水行)
ただ、黒は願いを書くにあたって縁起が悪いので、現在では黒の代わりに色の中でもっとも格が高いとされている「紫」が使われています。
願いによって短冊の色は使い分ける
先にあげた5つの色には、五行思想によってそれぞれ「徳」が当てはめられています。
これを知っておけば、色に対応した願い事が書きやすくなりますよ。
白(義:正しさ)
「義」は人として良い・正しいと言われることをする、という意味です。
模範になるような行動をしたり、困っている人を助けてあげる、というのも義につながります。
たとえば、子供なら遅刻をしない・宿題を忘れないなどというのは周りの見本になりますよね。
こういうお願いは白の短冊に書くのに適しています。
自分が作った決まり事(たとえば禁酒禁煙など)を守れますように、というお願いを書くのもいいでしょう。
黄(信:誠実、信頼)
「信」は人をだましたり、約束を破ったり、嘘をついたりしない誠実さを表します。
信頼されることは人間関係を良好にするにも大切なことなので、友達や良い関係でいたい人といつまでも円満でいられるような願いが適するでしょう。
青(仁:思いやり、真心)
「仁」は思いやり、つまり他人に対する愛の心を表します。
なので自分に関する願いではなく、「お母さんがいつまでも元気でいられますように」といった人に対する願いが適します。
赤(礼:誠意)
「礼」は「仁(愛)」を具体的な行動として表したカタチです。
愛(仁)はあくまで心のなかでの気持ちですから、愛情がなければ行動(礼)には移されない、ということです。
たとえば、「お母さんがいつまでも元気でいられますように」というお願いをしたいのなら、このあと親に尽くす実際の行動を「礼」に分類します。
このお願いだと、「お母さんのお手伝いを沢山できますように」といった、愛情をかけたい相手の負担を減らしてあげるような行動が願いに適します。
黒・紫(智:知識)
「智」はそのまま知識を象徴します。
テストで100点とれますように、学校の成績がよくなりますように、資格をとれますように、などの学業関係のお願いなら紫(黒)に書くのが適します。
短冊以外の七夕飾りの種類
短冊以外で、七夕に飾られることが多い種類をまとめてみました。
- 神衣(かみこ):着るものに困らないように、裁縫が上達しますように
- 網飾り:幸せを絡め取る、大漁祈願
- 巾着:金運アップや商売繁盛
- 折り鶴:長寿
- 吹き流し:(織糸を表しているので)裁縫や機織りの上達
- くずかご:(紙くずをいれるので)整理整頓や清潔の心
- 提灯:心を明るく照らしてくれますように
- 星飾り:願いが星へ届きますように
七夕の短冊まとめ
七夕の時期はいろんな人のかいた短冊の願いを見るのもわりと楽しかったりします。^^
実際に願いが叶うかどうかは自分次第な部分も大きいと思うんですけど(笑)、イベントの一つとして楽しむのはいいかもしれないですね。
今回紹介したような短冊の色を意識して、今年は願いを書いてみてくださいね。
飾りについては、こちらでより多くの種類の意味についてまとめています。
飾りづくりをするときや七夕飾りを見るときなど、その飾りの意味も知っておくとより楽しめると思いますよ~。
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