立春は、名前からすると暖かくお花が咲いている穏やかな春をイメージしますが、2月のはじめに訪れるので、実際にはピークの寒さということが通常です。
しかし立春という名前には春の始まり、つまりは以降に少しづつ暖かくなることを意味しています。
なので立春が寒いのは当然と言えます。ではその立春、2020年はいつ訪れるのでしょうか?
今回は立春の日付についての他、
- 立春の日付が変わる理由
- 立春の期間
- 「立春大吉」って何?
- 立春の食べ物や旬の食品
- お雛様を出す時期に立春は最適
- 立春と旧正月の違い
- 立春の日に「卵が立つ」とは?
といった内容について書いていきます。
記事内容(項目をクリックすると飛べます)
2020年の立春の日付はいつ?
立春は2月4日ごろに当たることが多いです。ごろ、というのはだいたいの年では2月4日ですが、年によっては日付が2月3日や2月5日になることもあります。
2020年の日付は2月4日です。
2020年2月 | ||||||
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参考に、2020年以降の立春の日付も載せます。
- 2020年…2月4日
- 2021年…2月3日
- 2022年…2月4日
- 2023年…2月4日
- 2024年…2月4日
- 2025年…2月3日
日本では1985年からずっと立春の日付が2月4日でしたが、2021年は久方ぶりに2月3日になる日が訪れます。
豆まきをする節分は立春の前日になるのですが、長く立春が2月4日だったため、節分の日付は2月3日に固定であると勘違いしている人もいるかもしれないですね。
立春はなぜときどき日付が変わるの?
だいたいの年では、立春は2月4日になるのですが、ときどき3日や、まれに5日になることもあります。
冒頭で言ったように立春は春の始まりの意味がありますが、もともと立春というのは二十四節気という暦で使用される節気のひとつです。
二十四節気とは1年間を24等分したもの、もっと正しく言えば太陽の周りをまわっている地球の角度(360°)を24等分したものです。15°の間隔で24の節気に分けられています。
(地球が太陽の周りをまわっていることを公転と呼びます)
立春というのはこの二十四節気の一番はじめに当たり、太陽の角度が315度になる時が立春となります。
地球は1年、日数で言えば365日で太陽の周りを1周します。ですが、実は地球の公転周期というのは365日5時間48分45.9747秒、つまり1年に約6時間ほど多く、ズレが生じているのです。
この1年あたりで約6時間ずつ生じてしまうズレを調整するため、4年に一度「6時間×4年=24時間 」つまりは1日加えて補正するためにあるのが「うるう年」です。
(正確なズレは5時間48分なので、6時間の補正だと少し多いです。そのため、西暦年が4で割り切れる年でも例外として閏年とならない場合もあります)
なのでこの公転周期のズレによって立春の時間にもズレが生じ、それにより日付にも影響が現れるということです。
(天文学的には太陽黄経が315°となる瞬間を、暦ではその瞬間を含む日のことを立春と呼びます)
うるう年によって4年に一度調整されることでまた戻る、というのを繰り返しています。
立春の期間はいつまで?
現在は立春と言うと2月4日ごろの1日のみを指しますが、立春を含む二十四節気では、春の節気として「立春→雨水→啓蟄→春分→清明→穀雨」といった順番で6つあります。
この中で立春の期間というのは、2月4日ごろから次の節気である雨水の前日までのことを指します。
雨水の日も立春と同じように太陽の位置によって決まり、日付は2月19日頃になります。
なので、日付で書き出すと立春の期間は2月4日頃~2月18日頃の約15日間、ということになりますね。(*^ω^*)
立春は正月節 (1月前半) のことで,太陽の黄経が 315°に達した日 (太陽暦の2月4日か5日) から雨水 (太陽の黄経 330°,2月 19日か 20日) の前日までの約 15日間であるが,現行暦ではこの期間の第1日目をさす。
引用元:コトバンク「立春」の項目(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説 より)
なお、春はいつまでかという意味の期間であれば、同じ二十四節気である立夏 (りっか。5月6日頃)が夏の始まりの日とされています。
なので、この前日(5月5日頃)までが暦では春ということになりますね。
つまりは期間で示せば、春の期間は2月4日頃(立春)~5月5日頃(立夏の前日)となります。
立春にはどんな意味がある?
立春は春の始まりの日で、これから春の気が立つことを意味しています。
つまり立春の日はすでに暖かいのではなくて、これ以上寒くはならない冷え込みの頂点の時期であることから、これから少しづつ暖かくなるという意味があるということです。
なので立春が寒いのは当然と言えます。意味についてはコチラでより詳しく書いていますよ。
立春大吉って何?お札の意味や貼り方
立春には、「立春大吉」と書かれたお札が貼られることがあります。
「立春大吉」という4文字はすべて左右対称の漢字で構成されていますよね。つまりは、裏からでもそのまま立春大吉と読むことが出来ます。
昔、立春大吉のお札が貼られた家に鬼が入り込みましたが、鬼がふと後ろを振り返ると、通り過ぎたはずの「立春大吉」のお札が視界に入りました。
そうすると、鬼はまだこの家に入れていなかったと勘違いして、家から出て行ったという話があります。
つまり鬼は、「あれ、おかしい。あのお札はさっき通り過ぎたはずだ。まだ家に入れてなかったかな?」なんて勘違いをして、逆戻りしたんですね。(^^;
ここから、立春大吉のお札には厄除けや厄払いの効果があるとされています。
立春大吉のお札はどこで入手できるの?
立春大吉は、元々曹洞宗のお寺やその檀家(寺院に所属し、お布施などで寺を経済的に支援する家のこと)さんに配られるお札です。
なので近くに曹洞宗のお寺がある場合は授与していただけるかどうか聞いてみるといいのですが、一般に販売しているお寺がない、という場合もありえます。
このような時は少なからず通信販売に対応しているお寺や、神社もありますので、購入したいという方はコチラを利用してみるのもいいかと思います。
なお、お札は自作してもOKです。
<立春大吉のお札の作り方>
- 白い紙(裏が透けて見える半紙や和紙が良い)を縦に長細く切る
- 縦に、墨または筆ペンで「立春大吉」と書く
- 書き終わったお札に、自分の息を3回吹きかけて完成
お札を手作りする際、紙の大きさにはとくに決まりはありません。
ただあまり小さすぎても鬼から見えなくなっちゃうので(笑)、目につく程度の大きさにはしたほうが良いかと思います。
書く時間はいつでもOKですが、おすすめとしては正式な立春になった時間です。
2020年の立春の瞬間はUT(世界時)で2月4日の9時3分、日本での時刻はここから9時間後なので、
- 2020年の立春開始の日と時間:2月4日(火)18時3分~
ということになりますね。(*^^*)
お札の貼り方や貼る場所
まず貼る場所についてですが、多いのは玄関(門)を外側から見て、向かって右に貼るというパターンです。
そして目の高さか、あるいは目線より高い位置に貼るというのが通常となっています。
他に貼る場所としては、
- 神棚・仏壇にお供えする
- 家の中で鬼門(鬼が出入りする方角とされていて、北東の方角)に当たる場所に貼る
- 玄関から入ってすぐある柱に貼る
などがあります。
場所については絶対にココじゃなきゃダメというのはないようですので、お家の状況によって貼れそうな場所を探してみるといいでしょう。
そして、貼り方は以下です。
- 画鋲やピンを直接お札に刺さない(テープやのりを使う)
- ポケットや台紙に画鋲を使うのは良い
- いつ貼るのか:貼る日は立春の日の朝が一般的だが、立春の日ならいつでもOK。または雨水になる前日までの、立春の節気の期間に貼っても良いとされる
- 貼る期間はいつまでか:その後1年間貼り続けて、翌年の立春に新しいお札と交換する
- 古くなったお札の処分方法:古札お納め所にお返しする、どんど焼きでお焚き上げしてもらう、授与されたお札なら古いものと新しいものを交換してもらう
立春の食べ物・立春の時期の旬の食品は?
節分なら恵方巻きなどが思いつきますが、実は立春にも、
- 立春大吉豆腐
- 立春大福
- 立春朝搾り
- 立春生菓子
といった、縁起のいいものが食べられています。
これらの食べ物については、立春の意味のページにある食べ物や縁起物の項目で書いていますよ。
そして立春の時期に旬となる食べ物には、
<野菜・果物>
- いよかん
- いちご
- 白菜
- 水菜
- ブロッコリー
- カリフラワー
<魚介類>
- キンメダイ
- 鱈
- ワカサギ
- ヒラメ
などがあります。
立春に食べる料理には、旬の食材を意識して入れるのも良さそうですね♪
立春はお雛様を出すのに最適
女の子の行事として知られるひな祭りには、お雛様が欠かせないですよね。
このお雛様を飾る時期として、立春は最適な時期とされています。
ひなまつりは桃の節句とも言いますが、春の節句ですので、春が始まる日とされる立春は飾り始めにベストなタイミングなのです♪
また立春に出せば節分の豆まきで厄を祓ったあとですし、ひな祭りまでひと月ほどあるので、ちょうどいい期間飾っておけるというのもいい点かと思います。
立春以外でのお雛様を飾り始めるタイミングについては、コチラで書いていますよ。
立春と旧正月の違い
立春には春の始まりの意味があり、昔は冬から春になるのが1年の始まり、つまり立春は新年のスタートということになります。
ですが、これと混同しやすいものに「旧正月」というのがありますよね。どっちも同じ新年じゃないの?と疑問に思う方もいることでしょう。
まず旧正月というのは、月の満ち欠けが基準となって1ヶ月を区切る旧暦のお正月(1月1日)のことです。
一方で立春は、太陽の位置によって決められる二十四節気においての新年なので、そもそもの考えが違っています。
旧正月は旧暦の1月1日と日付が決まっています。
しかし、立春というのは今回説明したように日付で決まっているのではなく、太陽の角度が315度となる時のことが立春、つまり春の始まり・新年なので、年によって日付が違うことがあります。
立春の日に「卵が立つ」ってどういうこと?
1947年に、立春に卵が立つという話題が注目されました。
これというのは立春だから不思議な力で卵が立つ、というのではなく、もともと卵というのは立つものと現在ではわかっています。
というのも卵には立つ条件があって、殻のおしりの部分にザラザラ(凹凸)がうまく配置されて、上から見たときに卵の重心がこの中に入る、という要素が揃えば、立つようになるとのことです。
卵は丸くてツルツルしているので、立たないものだろうという勘違いが、この話題を注目させる起因であったとされています。
でも確かに、見た目だけでは立ちそうにないですからね。(^^;)
立春2020はいつ?についてまとめ
立春は2月4日ごろになることが多いです。
ただ、立春は日付ではなく太陽の角度によって決まるので、年によっては日にちが違うこともあります。
なお節分は立春の前日になるので、立春の日付が変われば当然節分の日付も変化します。
固定ではないので、豆まきをする日については注意しておきましょう!
また、立春の意味や食べ物についてはコチラで詳しく書いているので、合わせてご覧くださいね♪