“入学祝いののし袋のマナーは?“
親戚や親しい人の子どもが、近いうちに新しい学校へ入学することが決まると、お祝いとしてお金を包むと思います。
基本的にそのまま渡すわけには行かないので、のし袋が必要となるわけですが、「入学祝いにおいての“のし袋“の選び方や書き方」、正しいルールを知っていますか?
のし袋というのは、きちんとしたときでなければ中々使う機会がないので、入学祝いを目の前にしてマナーが気になりだすのだと思います。
なので今回は、入学祝いにおけるのし袋の選び方・書き方のルールについて調べてみました。
なお、「のし袋の前にまず金額の相場を確認したい!」という場合は先に以下のページへどうぞ。
相場についてはこちらに書いています。
では、のし袋の選び方や書き方について、まとめていきたいと思います。
<このページに書かれている内容>
- のし袋の選び方
- のし袋の書き方
- 中袋の書き方
- のし袋の包み方
- のし袋を渡すときのマナー
- プレゼントを渡す場合の、「のし紙」の表書き
記事内容(項目をクリックすると飛べます)
●のし袋の選び方
まずはじめに、「入学祝いにおけるのし袋の選び方」について紹介していきます。
1:入学祝いの水引の結び目は「蝶結び」を選ぶ
「水引」というのはのし袋の真ん中にある、紅白や白黒の結び目のことです。
「結び切り」「あわじ結び」「蝶結び(花結び)」の種類があって、基本的に入学祝いにおいては“蝶結び“を使用します。
こちらが蝶結びで、引っ張ればすぐにほどけていくらでも結び直せることから、「何度繰り返しても良いおめでたいこと」に使用されます。
入学祝いは小学校から大学まであるので、何度あってもOKな蝶結びが適しています。
こちらは結び切り、一度結んでしまえばほどくことができず、結び直しがきかないので「二度と繰り返さないように」との意味が込められています。
結婚祝いやお悔やみ全般に使用されます。
以下はあわじ(あわび)結びです。
関東では結びきりと同じ扱いがされているのですが、関西では「あわじ結び」が入学祝いや七五三、出産祝いなどお祝いごと全般に利用されています。
あわじ結びは両端をもって引っ張ることでさらに強く結ばれることから、「末永くお付き合いができるように」という意味がこめられているのだそうです。
あわじ結びについては、多少地域差があるようなので、風習がわかっていればそちらに従ったほうが良いです。
ただ意味を考えれば、どの場所でも「蝶結び」なら間違いはないのかなといった感じですね。
2:水引の色は「紅白」を選択する
入学祝いはおめでたいこと(慶事)なので、水引の色は「紅白」を選択します。
まんじゅうとかも、めでたいときは紅白ですよね。(笑)
なお、葬儀などの弔事では黒白の水引です。
3:金額に合わせたのし袋を購入する
のし袋にも種類があって、水引が印刷されているものと直接水引が結んであるものとがあります。
だいたい印刷されているのし袋は1万円くらいが目安で、2万円以上になると水引が直接ついているものがベストです。
はじめに印刷タイプの写真です。
こちらは多当折型と呼ばれるのし袋で、主に関東地区で使われています。
関東地区以外では封筒型と呼ばれる、ポチ袋のもっと大きい版のようなものが主に使われます。
次に、水引が直接ついているタイプ。
こういったカジュアルな印象の袋は1~3万くらいまでです。
のし袋には外のパッケージに金額の目安が記載されているものもあるので、購入前に確認するといいと思います。
こういう感じで。
ただ、ものによっては記載がない場合もありますので、ご注意ください。
のし袋って外見がかなり豪華なものもあるのですが、中身の金額が少ないのにやたらとゴージャスなのし袋を選ぶのは、釣り合わないのでNGです。
あらかじめ「入学祝いとしてどのくらいの金額を入れるのか」を決めた上で、のし袋を選びましょう。
●のし袋の書き方
表書きの書き方
表書きは、水引の結び目を境として上の段と下の段に書きます。
書くものは基本的に「筆ペン」「毛筆」「サインペン」が主流です。
理由としてはおめでたいことは濃くハッキリと祝いたいので、色がしっかり出るインクで書くことが望ましいのです。(筆ペンには薄墨もありますが、これは弔事用です)。
ボールペンも文字が薄いので、NGです。
上段の表書き
- 御入学祝
- 入学御祝
- 祝御入学
- 御祝
どれでも構いませんが、“御祝“だけよりも「入学」の文字が入っていたほうが入学祝いっぽくていいと思います。^^
下段
下段には贈り主(あなた)の名前を上段の文字より少し小さめに書きますが、個人なのか夫婦で贈るのか、はたまた連名なのかで書き方が少し変わります。
- 個人で贈る場合:自分の名前をフルネームで書く
- 夫婦の場合:夫が右、妻が左(妻は名前のみでも大丈夫です)
- 3名までの連名の場合:位が高い人や年齢が上の人を右から(先に)書いていく
- 4名以上の連名の場合:右に代表者名を書き、左に「他一同(外一同)」などと書く
連名の場合、位に上下がなく関係性がみんな同等の場合(友人同士など)は50音順で書いていってください。
●中袋の書き方
中袋には真っ白く何も書かれていないものと、すでに記入欄が設けられているものがあります。
何も書かれていない封筒の場合
<表>
何も書かれていない封筒には、表は真ん中に金額を書きます。
<裏>
裏には左側に、自分の住所・名前をかきます。
記入欄がある封筒の場合
記入欄がある場合は、表記に従って書いていきましょう。
<表>
少し見づらいですが…。(´ω`;)
今回の中袋には表に電話番号の記入欄があったので、例として示しておきます。
<裏>
真っ白い中袋では漢数字でしたが、横書きとなっている場合はいつも使う算用数字(0~9まで)で構いません。
●のし袋を包むときは、下側の紙を上にかぶせる
という表題ではわかりにくいので、写真を使いますね。^^;
印刷タイプであれば気にする必要はありませんが、のし袋は、水引が直接ついている豪華めのものだと包むときの向きを気にしなければなりません。
先にも出たこちらののし袋で説明します。
これを包んでいくときは、表にくる紙が上を向くようにして包むのが慶事での包み方です。
なので、入学祝いで渡すのし袋は以下の写真のようになります。
これはおめでたいことなので喜びを受け止める、上向きの気持ちを表しているとされます。
逆に弔事用の包み方では下向きの気持ちとして、折返しが重なる向きも逆になります。
注意して包むようにしましょう。
●のし袋を渡すときのマナー
本来であれば「袱紗(ふくさ)」と呼ばれる四角形の入れ物に入れてのし袋を持参するのがマナーです。
のし袋を専用の入れ物にしまっておくことで、持参する途中に水引のカタチがくずれたり、袋にシワが寄ったりすることを防ぐことができるのです。
のし袋を大切に運ぶことで、相手の喜びの気持ちを大切にするという意味もあります。^^
ふくさの色はお祝い事であれば赤や桃色と言った暖色系を選びますが、紫色であれば慶事と弔事、どちらにも使えます。
渡すときは、のし袋をふくさからはずします。
ふくさはのし袋の大きさと同じくらいにたたみ、その上にご祝儀袋を置いて、相手から見て字が読めるように向きを変えてお渡ししましょう。
●プレゼントの“のし紙“の表書き
プレゼントの場合にのし紙をかけたいときも、基本はのし袋と同じで、水引が紅白の蝶結びです。
上段に「御入学祝」「御祝」などと書き、下段に自分の氏名を書けばOKです。
入学祝いののし袋についてまとめ
入学祝いはおめでたいことなので、紅白の水引で、何度あっても良い蝶結びを選びます。
どのくらいの金額を贈るのか、先に決定した上でのし袋を選んでくださいね。
入学祝いにおいて、「現金といっしょにプレゼントを贈りたいな」と考えている場合は、以下で小学校~大学までそれぞれのおすすめ(人気)をまとめているので、よろしければどうぞ。
また、メッセージを添えたい場合はこちらの例文ページをご覧になってみてください。
親へ・子供へ、両方へ向けた例文をそれぞれ紹介していますよ。