夏場になってくると、エアコンが活躍する場面がたくさん増えてくると思います。
でも動いているのにまったく涼しくならなくて、もしかして故障かも?なんて思ったことはありませんか?
しかし、エアコンが動かなくなる原因にはガス漏れや室外機の問題なども考えられます。
エアコン本体の故障を疑う前に、まずはこれらの確認を行ってみましょう。
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原因1:ガスが不足している(冷媒漏れ)
エアコンは部屋を冷やすために冷媒ガスを使っています。
冷媒とは、熱を運ぶ役割をしているガスのことで、エアコンをつけたときに室外機と室内機の間を循環しています。
冷房なら部屋の熱を外に出し、暖房の時は外の熱を部屋に運ぶ役割をします。
つまりは、この冷媒が漏れたり不足したりすることで、上手に熱を運ぶことができなくなり、エアコンとして機能しなくなるのです。
ガスが漏れる原因
エアコンがガス漏れしてしまう原因にはいくつか考えられます。
取り付け時のミス
新品を購入した時や引っ越しなどでエアコンを取り付けた場合、作業時にミスがあったときにガス漏れが発生します。
この場合は隙間からガスが外に出ていったりなどで、早ければ取り付けて数日でエアコンが効かなくなることがあります。
引っ越してすぐにエアコンが効かないことに気づいた場合、一回頼んだメーカーや業者に連絡して聞いてみるのがいいでしょう。
ツイッターでも以下のような事例があったようです。
エアコン・・・効かないなぁって思って電気屋さんに電話したら、工事の方から折り返し電話があって「あの時期使ってた工具に不具合があって、たまにガス漏れする場合もあるんですよー」というわけで、今夜もう一度工事してもらうことになりました。なんでやねんって突っ込みたい心境。
— りゅり (@Yuri_Moon) 2012年7月28日
配管の腐食
エアコンの熱交換機やパイプなどは、酢などによって腐食が起こりやすい特徴を持ちます。
腐食が進めば穴が空いてそこからガスが漏れ、エアコンが効かなくなる原因となります。
腐食の原因は様々あるみたいですね。梅干しって…(笑)
エアコンが効かないので見てもらったの。ガス漏れですって(¯―¯٥)犬の排泄を室内でされているお宅は要注意だよ。エアコン内部のなんだかを腐食させて故障の原因になるんですって。ちなみに、うちの犬は一切室内で用をたさないので原因は不明。修理代金がべらぼうに高いので買い替えを検討するよ。
— solanosippo (@fsippo) 2015年7月24日
今日、エアコンの修理屋さんから聞いた豆知識。(・・) 酢の物をよく作る台所のエアコンは、配管などが腐食しやすくて、傷みが早いんだそう。ガスが抜けてしまうんですと。
料理の時は、真面目に換気扇を回しましょう。(・・`)— Hikaru/どんぐり。 (@hikaru_donguri) 2013年7月16日
梅干で配管腐食してエアコン壊れるとかワロタ
— しんたろ@げーむおねいさん (@lunashintaro) 2012年5月4日
ガスが不足していると配管の接続部に霜が降りる
室外機と配管をつなぐ接続のパイプに霜がついていたら、ガスが不足している印です。
本来の金属の部分が白く染まっていたらどこかでガス漏れが起こっていることを疑いましょう。
原因2:室外機
冷房が効かないと、ついつい部屋の中のエアコンにばかり目が行きがちです。
しかしエアコンの仕組みは、部屋の中の「室内機」(みんながエアコンと呼ぶもの)から熱い空気を吸い込み、「室外機」から外にだすことで冷やすことができるので、この2つは1セットになっているのです。
なので、室外機に異常があるとエアコンの冷房が効かない原因になるのです。
室外機の周りがもので覆われている
室外機は、エアコンが吸った熱い空気を外に捨てる役割を担っています。
部屋の空気をパイプを通して、家の外へ出す仕組みなので、室外機の周りにバケツやダンボール、鉢植えなどが置いてあるとうまく空気が排出されなくなります。
つまりは外に出すはずの熱い空気をもう一度吸い込んでしまうことになるので、部屋が涼しくならない原因となります。
なので、冷えない場合は室外機の周りに物が置かれていないか確認してみてください。
物置状態になっていると、空気の循環が悪くなりますよ。
また、カバーなどが付いている場合も妨げになりますので、エアコンを使う場合は取り外すようにしましょう。
こうすることで風通しが良くなり、室外機が上手に動けるようになります。
落ち葉や雑草が室外機の周りにある
外にある室外機は常に風雨にさらされているので、吹きすさんできた落ち葉や雑草が周りに落ちていることがあります。
これらも空気を排出する妨げになりますので、ほうきなどで履いてしまいましょう。
できるならエアコンを使い終わったらカバーを戻しておくことで、室外機へのゴミの侵入を防ぐことが出来ます。
使用時は、カバーが周りの空気の流れをさえぎるので注意です。
常に風通しよくしておくといいですね。
室外機に直射日光があたっている
夏場の日光は強烈なので、室外機が太陽光にさらされていると、室外機に温度がこもるようになります。
また室外機の周りの地面から反射された日光の影響も受けます。
すると室外機はこもった熱を外に捨てることができなくなり、部屋から排出された熱い空気を上手に出せません。
つまりは部屋を冷やすことができなくなるんですね。
また、室外機は日光が当たっていても空気を冷やそうと頑張るため、より多く電気を使います。
冷房が効いていても早めに対策をしましょう。
室外機を冷やす方法
水をかけても治るとされますので、通常の雨でかかるくらいの量を室外機の上からかけてください。
※ファンの中に入り込むように横からかけると故障の原因になるので注意。
また、はじめからすだれなどで日陰を作ってあげると予防になります。
板で仕切りをつくる方法もありますが、空気を出す部分を覆ってしまうと熱がこもってしまうので、気をつけましょう。
室外機に汚れが溜まっている
室外機は基本的には掃除がいらないと言われていますが、あまり汚れが溜まっているとエアコンが上手く作動しない原因になります。
後ろ側のフィンにゴミが詰まっている
フィンとは室外機の裏側の部分のことで、室外機が空気を吸い込む部分のことを指します。
ここから同時に熱も排出するので、熱交換器としての役割をします。
この部分に汚れがあっても室内には届かないので影響をおよぼすことはありません。
ただ大きなホコリなどが付着している場合、空気の抵抗が大きくなるので機械に負担がかかります。
なので、エアコンが上手く動かない原因だと思われる場合ブラシなどで丁寧に取り除いてください。
フィンは繊細なので、慎重に掃除しましょう。
ファンに異物が絡まっている
ファンとは室外機のプロペラ部分のことで、もともと異物が入りにくいように処置が施してあります。
しかし隙間から回転を阻害するようなものが入り込むと、エアコンがきちんと作動しないことになるので、室外機の箱を開けて取り除く必要があります。
雑草のツルなどが入り込めば絡まって、動作不良の原因になります。
エアコンを止めて掃除する必要がありますが、作業が複雑な部分なので、業者さんにお願いしたほうがよいと言えます。
箱のなかにゴミが入っている
箱の内部に異物が混入していると、ファンが内部で回転することによって、室外機の故障につながります。
落ち葉などが入り込むこともありますが、この場合も箱を開ける必要があるので、業者さんにお願いしましょう。
原因3:フィルター
フィルターは空気の出入り口なので、ここに白っぽいホコリやゴミが詰まっている場合、うまく冷房を部屋に排出することが出来ず、エアコンが正常に動かない原因となります。
なのでフィルターを掃除することで風を送りやすくなり、冷房が効きやすくなります。
とくにペットを飼っていると、毛などを吸い込んで詰まりやすくなるので、エアコンを本格的に使う前に掃除をしておくといいでしょう。
フィルターはエアコンの外カバーを開けたところについています。
フィルターを外す際はホコリが舞うので、マスクなどをきちんと着用しましょう。
フィルターの掃除方法参考動画
フィルターのお手入れについて、詳しく解説されている動画があったのでぜひご覧ください。
こういうことは文で説明するよりも、映像のほうがわかりやすいので、手順を見ながらやってみてください。
以下、動画から準備物を紹介します。
用意するもの
- スプレー型洗剤(キッチン用の油汚れに強いタイプ)
- 掃除用ウェットシート
- ビニール手袋
- 雑巾
手袋は洗剤で手が負ける場合、準備したほうがいいですね。
掃除の手順は動画を参考にすると以下のようになりますが、これはかなり丁寧な方法です。
【フィルター掃除の手順】
- エアコン表面のカバーをゆっくり開ける
- フィルターを丁寧に取り外す。
- ビニール手袋をつけて、流しや浴室などでフィルターに洗剤を吹きかける。
- 水をかけながら手で優しく撫でるように洗う。
- 綺麗に洗い流したら、風通しの良い日陰で自然乾燥させる。
- フィルターを外したエアコン本体のアルミ部分に、付着した細かいほこりをウェットシートで拭き取る。
- カバーなどで気になる汚れがあれば、雑巾に洗剤をつけて拭き取る。
- フィルターがきちんと乾いたか確認し、汚れがないか確認する。
- OKならフィルターをエアコンの元の位置に戻し、カバーを閉めて終わり。
カバーを開ける時のポイントは、乱暴にすると壊れるのでゆっくり開けることです。
フィルターも同様で、キズがつくとそこからゴミが入り込み故障の原因になりますので、丁寧に取り外し、洗ってください。
フィルターを外した後に本体のアルミ部分の汚れを拭き取ると、より風の通りが良くなります。
また、湿気があるとカビが生え、フィルターを覆うので風が出なくなる原因になります。
なのでフィルターはきちんと乾かしてから取り付けてください。
フィルター掃除のショートカット
少し面倒に思う場合は、洗剤を使わないやり方でフィルターを掃除しちゃいましょう。
このやり方はスポンジさえあれば洗うことが出来ますので、他に準備するものは最低限ウェットシート(濡れタオル)だけです。
- フィルターをエアコンから取り外す
- 流しや浴室で水をかけ、とれないときはスポンジで撫でるように洗う。(浴室ならシャワーでもOK)
- 風通しの良い日陰で十分乾かす。
- ウェットシートで、フィルターを外したあとのエアコン本体のアルミ部分を拭く。
- きちんと乾燥したら、あとはエアコン本体にとりつけて終わり。
ちょっとした手入れならこちらでも十分動作するようになりますので、手間に思う場合は簡単な方を選んでもいいですね。(^^)
ウェットシートは簡単な掃除ならやらなくてもいいかもしれません。
しかしホコリがあると風が出る量に影響するので、できればやっておきましょう。
なお、こちらでも掃除後は必ず乾かすようにしてください。
このやり方では細かい汚れが落ちないので、夏に本格的に使う前は、先の動画のやり方をぜひ試して欲しいです。
原因4:エアコン内部の熱交換器に汚れが付着している
これは先に紹介した、フィルターをとりのぞいた後にあるアルミのフィンの部分のことです。
ここを熱交換器と呼びます。
この部分はよほどフィルターが汚れないとホコリが詰まるようなことはありません。
しかし長いこと掃除をしていなかったり、古いエアコンだったりするとゴミが付着していることがあります。
なので、できればフィルター掃除の時にウェットシートで取り除いちゃいましょう。
原因5:リモコンの操作や動作
ボタンの押し間違い
単純に、リモコンを押した時に、冷房ではなく暖房や送風、除湿を押していることもあります。
まずはエアコン本体を確認する前にボタンの押し間違いをしていないか見てみましょう。
あるいは、外の温度とエアコンの設定温度があまり違わないと、冷房をつけてもほとんど涼しくならないといった結果になります。
結構あるみたいですよ。私も送風にしていたことがありました。(笑)
エアコン効かないなーと思ってたら、冷房と暖房間違えてたww
— {栃木産✡ぇりもっこり君 (@mokorieri) 2015年8月6日
エアコン全然効かない!!と思ってリモコン見たら「冷房29℃」になってた・・・orz そりゃ涼しくないわ・・・
— あやんママ@ アイカツ!大好き☆ (@ayayurika) 2015年8月8日
リモコンの動作不良
エアコンに問題がなくても、ただリモコンのセンサーの反応が悪い場合や、設定が間違っていることがあります。
電池を入れ替えたり、間違ったボタンを押していないか確認してみましょう。
またボタンの操作がわからなければ、まずは付属の説明書を確認するといいですね。
修理に行ったお宅のエアコン、冷房が効かないとの事でしたが、原因はセンサーの不良。室温1℃と誤検知してるので冷房に入る訳がない。逆に暖房効きっぱなしの状態でした。交換後はOKです(^o^) pic.twitter.com/WBwDcImFQP
— オーエムテクノサービス株式会社 (@oemutechno) 2016年3月18日
原因6:エアコンの機能と部屋の広さが見合っていない
エアコンには予め、○畳向けといった様に部屋に対応したレベルの強さが設定してあります。
引っ越した場合、もし前の家と今の家の広さが違っている場合は、エアコンの能力が足りていない可能性があります。
まずはエアコンの説明書などを確認し、今の部屋の広さにエアコンが見合っていなければ買い替えを検討してみるのが一番の近道かもしれません。
購入の際は家電量販店のエアコン売り場で店員さんにまず相談してみましょう。
原因7:エアコンの風が「微風」になっている
単純にエアコンの風の設定が微風になっていることも考えられます。
これはリモコンから簡単に操作ができるので、試してみましょう。
風の強さには「強」「中」「弱」「自動」といった種類があります。
基本的には「自動」にすると、エアコンが自分で調整してくれるので便利です。
私の場合、かなり涼しくしたいときは「強」ですが、それ以外は自動にしてます。(^^)
部屋をより早く涼しくする方法
ここまでエアコンが効かない原因を書いてきましたが、ここからは少しだけ部屋を冷えやすくする方法を紹介します。
風向きを「上」か「中央」にする
冷えた空気は下に向かう性質があります。
そのため、部屋がなかなか涼しくならない場合は、風向きを上か真ん中に調整することでエアコンの冷えた空気を早めに循環させることが出来ます。
逆に下にするとなかなか冷えにくくなるので、風向き調整はぜひ活用してください。
扇風機やサーキュレーターを使う
エアコンの風にプラスして、扇風機やサーキュレーターを使うことはおすすめです。
なぜなら冷えた空気は下へと溜まる特徴があるので、部屋の気温差が大きくなる原因となるのです。
そこでサーキュレーターや扇風機で風向きの補助をすることで、室内の空気が全体に回りやすくなり、涼しくなるのが早くなるのです。
エアコンの温度調整する手間もなくなるので、電気代も下がるそうですよ。
エアコンが冷えない原因まとめ
エアコンが冷えないのは実に様々な要因が考えられますが、これらでどうしようもなかったら本当に故障していることが考えられます。
まとめると、
- ガスが何処かから漏れている
- 室外機の周りにものや落ち葉が置かれている
- 室外機に熱がこもったり、汚れが入り込んでいる
- エアコン内のフィルターやフィンにホコリが詰まっている
- リモコンで送風や除湿、微風などを押している可能性
- 部屋の広さにエアコンの機能が見合っていない
まずはこれらを見なおし、確認してみましょう。
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