糖質と一概に言っても、その数はさまざまにあります。
例えばご飯やパンに含まれるブドウ糖はおなじみですが、乳糖や果糖、ショ糖やオリゴ糖といったさまざまな種類が糖にはあります。
今回はこれら糖類の種類と、食品に含まれる主な糖について書いていきます。
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糖質の分類
糖には単糖類、少糖類、多糖類の3つがあります。
・単糖類
1つの糖からなるものを単糖と呼び、単純糖という呼び方を
されることがあります。
少糖や多糖を構成する成分になることもあります。
・少糖類
単糖が2個から10個ほど結合したものを呼びます。
なお、結合した数によって、2糖類、3糖類といった
呼び方をされることもあります。
・多糖類
単糖が多く結合したものをさします。
デンプンなどはこの多糖類に分類されます。
○単糖類について
・ブドウ糖(グルコース)
食事で摂取した時に、いち早く血液に取り込まれる糖のことです。
血液の中に決まった濃度で含まれており、
エネルギーとして利用されます。
・果糖(フルクトース)
果物に多く含まれることから、果糖という名前がつけられました。
はちみつに入っている糖の半分ほどが果糖とされています。
・ガラクトース
乳糖に入っている構成成分のことです。
ガラクトース単体で植物の中には存在しません。
単糖類の種類と含まれる食品
名前 | 別名 | 多い食品 |
---|---|---|
ブドウ糖 | グルコース | 穀物、果物、根菜 |
果糖 | フルクトース | 果物、花の蜜、はちみつ |
ガラクトース | – | 母乳や牛乳 |
少糖類について
オリゴ糖以外は2糖類です
・ショ糖(スクロース)
ブドウ糖と果糖が結合した糖のことです。
さとうきびやてんさいに含まれており、いわゆる
砂糖の主成分です。
・麦芽糖(マルトース)
ブドウ糖が2つ結合したものを麦芽糖と呼びます。
水飴に入っているのがこの糖です。
・乳糖(ラクトース)
ブドウ糖とガラクトースが結合した2糖類のことで、
牛乳には4%ほど含まれるとされます。
・オリゴ糖
体内の消化酵素に分解されない性質があり、
腸内でビフィズス菌のエサになり、有益菌の活性につながるものもあります。
オリゴとは「少し」という意味があるそうです。
少糖類の種類と含まれる食品
名前 | 別名 | 結合している糖 | 多い食品 |
---|---|---|---|
ショ糖 | スクロース | ブドウ糖+果糖 | 砂糖のこと |
麦芽糖 | マルトース | ブドウ糖+ブドウ糖 | 麦芽から作られる水飴 |
乳糖 | ラクトース | ブドウ糖+ガラクトース | 牛乳、母乳など |
オリゴ糖 | – | – | 大豆やみそ、オリゴ糖入の甘味料など |
○多糖類について
・デンプン
ブドウ糖が多数つながった多糖類で、イモ類や穀物など、
植物性食品に含まれています。
アミロースとアミロペクチンにわけられ、
アミロペクチンは水を加えて火を通すと、粘性が生じる性質があります。
・グリコーゲン
肝臓や筋肉に含まれる動物性の貯蔵糖です。
・デキストリン
デンプンやグリコーゲンが熱や酵素などで加水分解されることで
生まれる糖のことです。
近頃はダイエット効果があるとのことで、健康食品にも使われています。
多糖類の種類と含まれる食品
名前 | 別名 | 結合している糖 | 多い食品 |
---|---|---|---|
デンプン | スターチ | – | イモ類、ご飯、小麦、豆類など |
グリコーゲン | 貯蔵糖 | – | ブドウ糖が肝臓に蓄積されたもの |
デキストリン | – | – | 貝類、エビなど |
余談:果糖は太りやすいのか?
果糖は太りやすいという話を聞くことがあります。
実は果糖(フルクトース)はヒトの体の中で脂肪に変わりやすい
という性質があります。
果糖はすぐには血液に吸収されず、肝臓にある酵素によって分解されてから
エネルギーとして利用されます。
ですので、血糖値を上げないという利点はありますが、
代謝の過程で一部が脂肪酸や中性脂肪といった、いわゆる太る原因物質の
合成に利用されます。
結局は、どんな食べ物であっても摂り過ぎれば肥満の原因になります。
ブドウ糖と果糖は賢く使い分けて、摂取していくことが大切です。
まとめ
糖には単糖類、少糖類、多糖類の3つがあり、
これらにもまた、分類される砂糖の種類があります
単糖類が寄り集まってできるのが少糖や多糖なので、
まずはブドウ糖と果糖、ガラクトースを知ることが大事になるでしょう。