冬も本格的になった頃に出す寒中見舞い、用途としては寒さに対して相手の健康を気遣うことが主な目的となっています。
季節の挨拶として、ちょうど年明けの年賀状の時期が終わった頃に送ることから、年賀状を出すのが遅くなってしまったときや、喪中の場合に年賀状の代わりとして挨拶に使われることも多いです。
今回はそんな寒中見舞いの文例を集めてみました。
出す時期としては、1月7日の松の内が明けてから、節分(立春)の前日である2月3日までとなっています。
【こちらの記事もおすすめです】
記事内容(項目をクリックすると飛べます)
友人に出す場合の文例
ビジネスなどで送るならきちんとした文面で書く必要がありますが、友人の場合は形式を気にしすぎたり、難しい言葉を使いすぎなくても大丈夫でしょう。
寒中お見舞申し上げます
毎日寒い日が続いていますが、〇〇さんはどのようにお過ごしでしょうか。
昨年はいろいろとお世話になり、心から感謝を申し上げます。
今年の寒さは一段と厳しいものとなっていますので、風邪などひかれませんよう充分お体を大切にしてくださいね。
令和〇年 ○月○日
こちらは相手との仲を考えてもう少し砕けた感じにしても構いません。
ただ「寒中お見舞申し上げます(寒中お伺い申し上げます)」という文面は、季節の挨拶としてできるだけ入れるのがおすすめです。
ビジネス・上司へ送る場合の文例
上司(目上の方)あて
寒中見舞い申し上げます
寒さ厳しい折ではございますが いかがお過ごしでしょうか
私どもは相変わらずの毎日を過ごしております
ますます寒さが厳しくなる折柄 お体を大切にお過ごしください
本年もご厚誼賜りますようお願い申し上げます
令和〇年 ○月○日
「、」や「。」は、昔、もともと文字がうまく読めない人のために使い始めたものと言われています。
なので目上の相手など敬意を払うべき相手に送る文章には使用しないというマナーがあります。
といっても現在では句読点を文章に使うのが一般的となっていますので、あまり気にしすぎる必要はないかもしれません。
正しくマナーを守りたい場合は改行などで見やすい文章にするといいでしょう。
スポンサーリンク
取引先あて
寒中お見舞い申し上げます
寒さ厳しき折 貴社の皆様にはいかがお過ごしでしょうか
平素は格別のご愛顧を賜わり 誠にありがとうございます
今年はことのほか寒さが厳しいようです 皆様におかれましてはご健康にご留意の上 ご躍進されますようお祈り申し上げます
本年も変わらぬご愛顧のほど ひとえにお願い申し上げます
令和〇年 ○月○日
喪中の場合の文例
自分が喪中の場合
年賀状(年頭の挨拶)を控えたことを伝える文例
寒中お見舞い申し上げます
喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきました。
まだ寒い日が続きますが、風邪など召されませぬようご自愛ください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和〇年○月
喪中を相手に知らせず、年賀状を頂いてしまった場合の文例
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧なお年始状を頂き誠にありがとうございました。
昨年(故人)が亡くなりましたため、年頭のご挨拶を控えさせていただきました。
ご通知が遅れましたことお詫び申し上げます。
寒い日が続きますが、風邪など召されませぬようお気を付けください。
本年も変わらぬおつき合いの程よろしくお願い申し上げます。
令和〇年○月
「年賀状」の年賀は新年のお祝いや年始の祝賀というおめでたい意味合いがあるので、喪中の場合は「年始状」や「年頭のご挨拶状」といった言葉に言い換えましょう。
スポンサーリンク
故人に年賀状が届いてしまった場合の文例
寒中お見舞い申し上げます
先日はご丁寧な年頭のご挨拶をいただき、誠にありがとうございました。
○○(故人の名前)は昨年○月○日に他界いたしました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきところ、ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます。
寒い日が続きますが、風邪など召されませぬようお気を付けください。
故人に代わりまして生前のご交誼に対し御礼申し上げます。
令和〇年○月
相手が喪中の場合
年賀状(年頭の挨拶)の代わりとしての文例(挨拶状)
寒中お見舞い申し上げます
毎日寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
ご服喪中と存じ、年始のご挨拶はさし控えさせていただきました。
(故人の名前)様がご逝去なさり、ご一家の皆様にはこの冬の寒さもひとしおと存じます。
今はご冥福をお祈りするばかりでございます。
本格的な寒さを迎える折、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
令和〇年○月
喪中と知らずに相手へ年賀状を出してしまった場合の文例
寒中お見舞い申し上げます
この度はご服喪中とは存じ上げず年始状をお送りし、大変失礼いたしました。
遅ればせながら、(故人の名前)様のご冥福をお祈り申し上げます。
厳寒の折から、どうぞくれぐれもお身体をお大事になさってください。
取り急ぎお詫び申し上げます。
令和〇年 ○月○日
スポンサーリンク
年賀状が遅れた場合の文例
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年始のご挨拶をいただき誠にありがとうございました。ご挨拶が遅れ申し訳ございません。
おかげさまで私どもも無事越年いたしました。
まだまだ寒さが続きますので、くれぐれもご自愛ください。
今年もよろしくご厚誼のほどお願い申し上げます。
令和〇年 ○月○日
年賀状を出していない人から新年の挨拶が届いた場合の文章です。
時期が間に合えば年賀状として出したほうがいいですが、松の内(1月7日)を過ぎてしまった場合は、寒中見舞いとしてお詫びを一言添えてお送りしましょう。(年賀はがきを使わないように注意です。)
年賀状を送れる時期については、以下の記事を見てみてくださいね。
その他の文例
一般的な寒中見舞いの文例
寒中お見舞い申し上げます
松の内が過ぎ、毎日厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨年はいろいろとお世話になりありがとうございました。私どももおかげ様で変わりなく過ごしております。
本年も変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。
寒さも厳しくなりますので、お風邪など召されませぬようお気をつけください。
令和〇年 ○月○日
スポンサーリンク
寒中見舞いを送ってくれた相手への文例(返事)
寒中お見舞い申し上げます
寒さ厳しき折、お変わりございませんか。
早々のお見舞い状を頂き、ありがとうございました。
ご家族の皆様におかれましては良いお年を迎えられたご様子、心からお慶び申し上げます。
おかげさまで私どもも変わりなく過ごしております。
寒い日が続きますので、風邪など召されませぬようご自愛ください。
令和〇年 ○月○日
お歳暮のお礼状を兼ねて送るときの文例
寒中お見舞い申し上げます
この度は結構なお品をお送り頂きましてありがとうございました。
素晴らしい(品物の名前)に家族みな大喜びで、有り難く頂戴いたしました。
いつもながら、細やかな御心づかいに恐縮するばかりでございます。奥様にもよろしくお伝えください。
これから寒さは本格的になってまいりますので、くれぐれも御自愛下さいませ。
令和〇年 ○月○日
年の暮れが迫ってからお歳暮が届いてしまった場合は、お礼状は年明けの松の内が過ぎてから、寒中見舞いの文に添えて構いません。
両親あての文例
寒中お見舞い申し上げます
お父様、お母様、厳しい寒さが続いていますが、お変わりございませんか。
私たち家族一同は、元気でおりますのでご安心ください。
今年はお二人が大好きな○○に、ご一緒に行ければと思っております。
時節柄寒い日が続きますので、ご両親様ともくれぐれもご自愛ください 。
令和〇年○月○日
スポンサーリンク
引越し報告を兼ねた文例
寒中お見舞い申し上げます
立春とはいえ寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
こちらは昨年○月に転居いたしました。新たな地にて生活を営んでおります。
また、お会いできる日をお待ちしております。
近頃風邪が流行っているようですので、何卒お体を大切にお過ごしください。
令和〇年○月○日
喪中などで年賀状で転居報告ができなかった場合は、寒中お見舞いで報告しても構いません。
寒中お見舞いは寒さで身体を壊していないか、相手の安否をうかがう季節の便りなので、転居報告がメインとならなければOKです。
結婚報告を兼ねた文例
寒中お見舞い申し上げます
毎日、寒い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。
喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきました。(喪中の場合)
昨年○月○日に入籍し、お陰様で元気に暮らしております。
本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
寒さもこれからが本番です。お風邪など召されませぬようご自愛下さい。
令和〇年○月○日
結婚報告の場合も、結婚したことを伝える文がメインとならなければ書いて大丈夫です。
スポンサーリンク
出産報告を兼ねた文例
寒中御見舞い申し上げます
厳しい寒さが続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。
私事で誠に恐縮ではありますが、我が家に○月に男児(女児)を授かりました。
今後とも家族共々、宜しくお願い申し上げます。
寒さはこれから本格的になってまいりますので、くれぐれも御自愛下さいませ。
令和○年○月○日
引越しや結婚と同じように、寒中見舞いとしての季節のご挨拶をメインとして書くようにしましょう。
2月4日を過ぎたら余寒見舞いで(一般的な文例)
余寒お見舞い申し上げます
暦の上では春とはいえ、厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
私どももおかげ様で一同無事に暮らしております。
季節柄お風邪など召しませぬよう、どうかご自愛下さい。
令和○年 ○月
寒中見舞いの期間が過ぎてしまったら、2月4日からは余寒見舞いとして送れます。
余寒見舞いが送れるのはだいたい寒さの続く頃までです。
目安としては普通なら二月末まで、東北などの寒い地方であれば三月上旬くらいまで送って大丈夫です。
ただ年賀状の代わりとして送る場合や、お歳暮のお礼状を兼ねる場合は寒中見舞いの方で早めに送るのがいいでしょう。
文章の構成(つくり)・流れ
- 季節の挨拶:「寒中お見舞い申し上げます」または「寒中お伺い申し上げます」
- 先方の安否を訪ねる文:例…毎日厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか
- あなたの近況:例…おかげさまで私どもも変わりなく過ごしております。
- 先方の健康を気づかう文:例…寒い日が続きますので、風邪など召されませぬようご自愛ください。
- 日付:令和○年○月○日、令和○年○月
基本的にはこのような流れになります。
寒中見舞いは厳しい冬の季節のあいさつとして、相手の体調を気遣う便りなので、相手の体のことを思いやる言葉は入れたほうが良いでしょう。
スポンサーリンク
寒中見舞いの文例まとめ
寒中見舞いは年賀状が送れなかった場合にも利用することができるので、書く際は今回ご紹介した文例を参考にしてみてくださいね。
年賀状と違って喪中の相手にも送れるので、年明け後初めての挨拶としても使えるでしょう。
寒中見舞いは1月8日~2月3日に送るものですが、相手の手元に届く頃を考えて、1月6日くらいからポストに出してもいいと思います。
また、年賀状を送る期間についてはこちらの記事で詳しくまとめているので、よければ見てみてください。
スポンサーリンク