エアコンのスイッチを入れて涼もうと思ったら、水がかかってきた経験はありませんか?
ただの結露ならいいですが、ポタポタと溢れるくらい出てきてしまうことがあります。
故障か何かと思っちゃって、少し焦りますよね。
部屋のものが水浸しになるのも困りますし、放っておくわけには行きません。
でも慌てて修理に頼む前に、割と自分で解決できる部分も多いんですよ。
まずは自分でできることを確認してから修理を頼みましょう。
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ホースからの水漏れ
エアコンの水漏れの原因はほとんどがドレンホースにあると言われています。
ドレンホースとは、エアコン本体に溜まった水分を排出する役割をもった管のことです。
このホースに詰まりや破損が起こることで水漏れが引き起こされます。
エアコン内部には熱交換器と呼ばれる部分があり、ここは冷房を使うことによって部屋の湿気や温度差によって結露を起こし、蓄積されていきます。
ドレンホースはこの溜まった水分をエアコンの外に出すための役割をしています。
なのでドレンホースは家の外で確認することが出来ますが、管は非常に細いものとなっています。
室外機の近くにあることがほとんどですので、確認してみてください。ワーム状をしています。
田舎はエアコンのドレンホース内に土蜂が侵入し巣を作りマシントラブルなることもあるそうです。そこで業者さん勧める「ワンタッチ防虫ドレンキャップ(2個組)@399円」を通販購入。装着無事完了! pic.twitter.com/t7lMgxKUB0
— 音楽家 ホリケイコ/Keiko Hori (@HolyKeiko) 2016年7月27日
あとエアコン室外機のの側にある水が出てくる管の事ドレンホースっていうんだけど最低でも地面から5cm以上離してあげようね ゴミとか虫が入って根詰まりすると外に排出する水が逆流して室内機から水がポタポタ垂れてきますので pic.twitter.com/osTyGW1NZi
— いずみ (@11333_77) 2016年7月3日
うちの室外機の近くだとドレンホースっぽいものはこれでした。
とくに水漏れしていないので、確かめることは難しいんですけどね…。
見つけにくいところにあるかもしれません。この画像ではわかりませんね。(潜み過ぎだよ~…)
参考までに形名。MUZ-HXV281S。
水漏れ発生の原因はドレンホースに異常があることがほとんどなので、一番最初にまずホースを見てみましょう。
ホースの詰まりを解決する
ホースから水が排出されることで、エアコン内部の結露の水分を外にだすことが出来ます。
つまりはドレンホースに雑草や土などが詰まっていると、部屋の外に本来出すはずの水がエアコンの通路に溜まることになります。
その水が一定量に達すれば、本来外に出されるはずの水が逆流することになるので、室内機であるエアコン本体から水が漏れる原因となります。
確認する方法は、水漏れしたエアコンが動いている状態で、ドレンホースから水が出ていなければ詰まっています。
ホースに詰まるのは土や雑草であることもありますが、虫が原因になることもあります。
とくにカナブンが入り込む事例は結構見られるようなので、細めの突っ張り棒や掃除機などで取り除く方法もあります。
要はドレンホースの口や通路を塞いでしまうと水漏れの原因になるのです。
詰まっているかどうかのほかにも、口の部分が潰れていないかとか、地面と接しすぎていないかとかも確認するといいですね。
- ドレンホースはエアコンの結露を外に出す役割
- 水漏れしたエアコンが動いているのに、ホースから水が出ていなければ虫や土などが詰まっている
- 詰まってたら掃除機や突っ張り棒で取り出す
- ドレンホースの口が潰れていないか・地面と接しすぎていないか確認
ドレンホースクリーナー(真空ポンプ)を使った詰まり解決の動画
動画ではポタポタと水漏れが起こっており、結露という言葉では片付けられない状態ですね。
ドレンホースからも水が出ておらず、排水がうまくいっていないことが明らかです。
これがホースの詰まりが原因である場合、クリーナーを使用すれば解決するのは簡単になります。
動画で使ってあるのはこちらのクリーナーです。
形は大きな注射器のようですが、真空ポンプとも呼ばれ、要領としては自転車のタイヤの空気入れのように出し入れを繰り返します。
- ドレンホースクリーナーの先っぽをドレンホースに突っ込む。
- クリーナーの取っ手部分を引っ張って、押してを繰り返す。
- 水が出るまで出し入れを繰り返す
掃除機を使った詰まり解決の動画
動画を参考にして、準備物と手順をご紹介します。
【準備するもの】
- 掃除機(先っぽは不要)
- ゴミ袋3枚
- ガムテープ
【手順】
- まずはエアコンの送風口に、ゴミ袋などを貼り付けて水漏れの予防をする。
- エアコンの下にはものを置かないようにする。
- ドレンホースの先を掴み、持ち上げて先端が上を向くようにする。
- ドレンホースの先端に掃除機を押し当てる。このとき隙間が出来ないよう全体を覆う。
- 掃除機のスイッチを付け、ドレンホースのゴミを吸い取る。2秒ほどでOK。
- 掃除機をドレンホースから離し、ドレンホースを下に傾けて汚水を排出する。
- ※ドレンホースにヒビがあるときは、ビニールテーブで補強してから掃除機を使う。
- 終わったらエアコンのビニール袋をはがす。
- エアコンに付いた水を拭き取り、正常に動作すればおしまい。
ドレンホースを上に向けるのは、汚水が掃除機の中になるべく入らないようにするための処置だそうです。
2秒と短いのは、掃除機に水が入り過ぎると壊れる原因となるため、故障を予防するためとのこと。
ヒビがある状態で掃除機を使うと、汚れが周りに散漫するおそれがあるので、きちんと補強は行いましょう。
息を吹きかけて水漏れを解決する動画
こちらは掃除機のバージョンを少し簡単にしたものになります。準備物はガムテープとゴミ袋3枚だけでOKです。
以下、動画を参考に手順をご紹介します。
- エアコンの送風口に、ゴミ袋を貼り付けて水漏れの予防をする。
- エアコンの下にものを置かないようにする。
- ドレンホースの先を掴み、持ち上げて先端が上を向くようにする。
- ドレンホースに口をつけて、息を吹き込む
- エアコンの送風口から汚水が垂れ落ちて、ビニール袋に溜まるようになる。
- 水が垂れ落ちるのが収まるまで、何度か息を吹き込む。
- ホースにヒビがあれば、先にビニールテープ等で補強する。
※吸い込むと汚水が口に入るので注意
掃除機を使わないので多少は簡単になりますが、外に置いてあるドレンホースに直接口をつけるのは、私だったら抵抗があります…。
やるのであれば、先に清潔にしたほうがいいですね。
ドレンホースにはキャップを付けておく
ドレンホースの詰まりは、虫が入り込む事態が多く見られます。
身体のサイズがホースにすっぽりと収まるタイプの虫であると、水漏れの原因となるので、先に対策を立てておきましょう。
下のようなキャップをドレンホースの先っぽにつけるだけで、虫の侵入を防ぐことが出来ます。
水は通るようになっているので、排水を妨げる心配はありません。
虫がすぐに入ってくるとは限りませんが、予防しておいて悪いことではないでしょう。
ドレンホースの亀裂・破損・折れ
破損は主に長い間使っている上での劣化が原因で起こります。
外にあるドレンホースは、ネズミなどがかじることもある上、直射日光や風にさらされているので、風化するのが早くなっています。
ほとんどの原因は紫外線と言われており、ドレンホースにヒビが入ったり、折れ曲がりが入ったりすることがあります。
こうなると外に出されるはずの水分が正しい方向に流れず、逆流する原因になります。
単純にスッパリと切れているなら水はそこから流れるだけなのですが、ほとんどの場合は亀裂や折れ曲がりが多いでしょう。
詰まりがなくても確認してみてください。
あまりにも破損がひどい場合は交換することが必要になります。
ドレンホースの交換方法
ドレンホースの劣化の原因は紫外線劣化ですので、
テープ巻きの場合 室外機の配管接続口 付近にホースが出ていると思いますので 少し仕上げテープをめくるなり カッターで裂くなりして 劣化していない部分を
出してやりそれにホームセンター等で売っているホースを突っ込み ビニールテープで巻いておけば大丈夫です心配なら ホースの上からビニールテープでも巻いて紫外線を和らげれば劣化するスピードが遅くなります
引用:教えて!goo「エアコンのドレンホースを交換したいのですが」
自分でやるなら、この方法で行うことも出来ます。
- ホームセンター等で、ドレンホースを買ってくる
- 破損した所や折れた所を綺麗に切り取る
- 買ってきたドレンホースと、元のドレンホースをビニールテープでつなぎ合わせる
- 不安ならホース全体にテープを貼っておくと紫外線から守られ、劣化が遅くなる。
テープを巻く際は隙間ができないように気をつけましょう。
つなぎ目に空きがあると、断面から水が漏れやすくなります。
※賃貸ではじめからエアコンが付いている場合、まずは大家さんなどに相談しましょう。
自分でやるのが不安な場合、業者に頼むのも手です。
ドレンホースが見当たらない場合の詰まりの対処法
ドレンホースはエアコンの結露を外へ出すためにあるので、分離して外のどこかにあるはずです。
どうしても見当たらない時は以下の方法を試してみましょう。
ホース型のドレンホースクリーナーを排水口から通す
このクリーナーをドレンパンのあたりにある排水穴から通します。
これをドレンホースの内部に通すことで詰まったゴミを取り除くことが出来ます。
侵入しやすいよう先端が丸くなっているので、ポイントはドレンホースよりも長めのものを購入することです。
そうすれば全体の詰まりをすべて取り除くことが出来ます。
アルミのフィンの結露
フィンとは詰まりの部分で言った熱交換器のことで、フィルターを外した内側にあります。
この部分は部屋の湿度や温度が高いと、冷房をつけた時に気温差によって結露を起こします。
フィンの結露の場合、ドレンホースにさえ問題がなければ自然と水分は排出されていますので、心配する必要はありません。
これは水漏れではなく、エアコン内の自然な現象です。
水が出るのは始めだけで、自然と収まるようになります。
ただ、最初に水がでるのが気になる場合は、つけ始めの温度は高めにすると結露が起こりにくくなります。
アルミのフィンに汚れが付いている
フィルターの掃除を長いことしていない場合、汚れがフィンに付着することがあります。
フィンについた汚れは水分を含むことによって塊となり、そこから水分がつたって水が落ちる原因となります。
なのでフィルターの掃除をするとともに、フィンもいっしょに綺麗にしておくことを勧めます。
フィンは以下のスプレーを吹きかけるだけで簡単に掃除することが出来ます。
※カビには効かないので注意
フィルターやフィンの他の手入れの方法はエアコンの冷房が効かない時の原因の記事でも紹介しています。
冷媒ガスが不足している
冷媒ガスとは熱を運ぶ役割をしており、エアコンの室外機と室内機の間をぐるぐると回っています。
正しく温度を運ぶために必要で、このガスが不足しているとフィンに霜が降りる原因となり、溶けて水漏れの原因になります。
冷媒については前の項でご案内した、エアコンの冷房の記事で詳しく解説しています。
扇風機やサーキュレーターの風をエアコンに当てても結露予防になる
結露は冷気が急激にエアコン内部のフィンに溜まることによっても起こります。
そこで扇風機やサーキュレーターを使って、エアコンに風を当てることで冷気を分散させることで、水が出るのを防ぐことが出来ます。
結露は放っておいても大丈夫ですが、気になるならお試しください。
ドレンパンの問題
ドレンパンとは、エアコン内部にある熱交換器が起こした結露の受け皿のことです。
この受け皿で結露を受け止め、その後ドレンホースを通って外に排出されます。
ドレンパン全体の問題はフィルターやフィンの掃除をきちんとしていないことで発生するので、手入れをきちんと行うことで予防することが出来ます。
ドレンパンが汚れている可能性
エアコンを長期間使っていると、エアコン内部のドレンパンにネバネバとした物体が出来上がることがあります。
これは粘性がある微生物の固まりでスライムとも呼ばれ、水と基質があればどこでも発生します。
主にドレンパンについた汚れと、結露によって起こった水分をエサにして生まれます。
ドレンパンの汚れは、フィンが掃除されていないことで入り込むとされるので、まずはフィンの手入れをすることで予防をしましょう。
また、スライム抑制剤をドレンパンに置くことで、スライムの発生を抑えることが出来ます。
水垢の発生も防ぎますので、汚れがひどい場合は使ってみてもいいかもしれません。
熱交換器の結露の量が多いとドレンパンから溢れ出す
エアコンの冷房温度が外気の温度とあまりにも幅が開いていると、結露の量が想定量を超えて溢れ出ることがあります。
また風の設定が弱すぎても結露が外に排出されず、水がドレンパンに溜まりやすくなります。
この場合は温度を上げて風量を強くすれば解決します。
熱交換器の霜がドレンパンに溢れている
これはフィルターの汚れを長いこと放置することによって起こります。
フィルターにホコリが付いたままだと、エアコンが室内の空気をうまく吸い込むことができず、冷たい空気がエアコン内部に溜まることになります。
すると熱交換器が冷えすぎることで多くの霜ができ、溶けることによってドレンパンから溢れ出ます。
フィルターの掃除をすれば解決することができるので、夏に本格的に使う前にお手入れをしておきましょう。
エアコン本体の傾き
エアコンの室内機が傾いていることで、結露の水がドレンホースに流れなくなり、溜まって水漏れを起こすことになります。
エアコンは主に下部を固定されていることが多いので、上部だけが離れたような前かがみの姿勢になっていることがあります。
そうすると本来奥に流れなければならない水が前に出るようになり、エアコンから水が出る原因となります。
この場合は、エアコンがきちんと水平に壁に付くようにしてあげれば直ります。
工事の時やフィルターの掃除をした時などに、エアコンを揺らすと傾く原因になるようです。
あまり乱暴にすると故障の原因になりますので、丁寧に直してみてください。
工事の際のミス(勾配が逆)
水が流れるホース側と勾配が逆についていると、逆流を起こす原因となり水漏れの原因となります。
この場合、専門の技術がなければどうにもなりませんので、業者に頼む必要があります。
業者に依頼した時の費用
ドレンホースの確認をし、掃除をきちんと行っても解決しない場合は業者に依頼するのも手です。
ホースの取り換えなどにも自信がないなら考えてみましょう。
料金はケースバイケース
エアコンの状態や修理内容によって相場は大きく変わってくるとの話です。
しかし高額だと新しくエアコンを購入したほうが安上がりになりますので、水漏れ修理に3万や4万といった金額はまず現実的ではありません。
エアコンを取り付けたままの修理ならだいたい7000~15000円くらいが相場だそうです。
しかしドレンパンに汚れが付いている場合、洗浄する必要があるので若干割高になることもあるそうです。
取り外して分解する場合であると3万円ほどかかることがあるみたいですが、この場合ならむしろ新しく購入したほうがいいかもしれないですね。
点検のみであれば3000円~3500円ほどしかかからないので、あまりにも高い金額を請求してくる業者には注意しましょう。
また、出張費も3000円くらいだそうです。
別料金でとられることもあるみたいなので、事前に確認しておくといいですね。
エアコンの水漏れ解決法まとめ
このようにして、エアコンの水漏れには多くの原因が考えられます。
しかしほとんどの場合はドレンホースに異常が起こった時に発生するようです。
まとめると
- ドレンホースに詰まり・折れ曲がりや破損がないか確認
- 初めに少しだけ水が出るのはただのアルミのフィンの結露(水漏れではない)
- 冷媒ガスの不足
- フィンを長いこと掃除していないと、ホコリが固まって水をつたいやすくなる
解決法としては
- ドレンホースを取り替え・または詰まりを取り除く
- フィルター、フィン(熱交換器)をきちんと掃除する
- エアコンの傾きを修正する
- 冷房の温度を高くしてみる
- 扇風機やサーキュレーターでエアコンの冷気を分散させる
ドレンパンについてはフィルターやフィンを掃除することで自然と予防できます。
しかし工事のミスなど、どうしても自分で解決できない時は業者さんに頼むのも手段ですね。
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