エアコンは掃除をきちんと行うことで、部屋に風を送りやすくなり、より効率的にエアコンとしての機能を活かすことが出来ると言われます。
とくに電気代の節約にもなりますので、活用する前にぜひとも掃除は行っていただきたいです。
エアコンの掃除は業者さんに頼むという手段もありますが、費用がかかるので、せっかくなら自分でできるお手入れを試してみませんか?
今回は家庭でできるエアコン掃除のやり方から、少し高度なクリーニング方法までご紹介します。
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まずはエアコン外側を雑巾で拭く
エアコンの上部や外側には、ホコリが溜まっていますのでまずはこのホコリを取り除くことが必要になります。
なぜならこの段階を飛ばすと、エアコンのフィルターを掃除しようとした時、フタを開けたらホコリを被る羽目になってしまうからです。
といっても掃除の内容に難しいことはありません。
- 最初にコンセントを抜く。
- 水をよく絞った雑巾を準備して、椅子でエアコンの前に立つ
- エアコンの上面や外側を雑巾で水拭きする
- できるなら、水拭きの水分は、乾いた雑巾を準備して乾拭きで拭き取るとなおよい。
掃除機でエアコン外側のホコリを吸うと、細かいゴミが空気中に舞い散るのであまりおすすめしません。
しかし水拭きであれば、ダマになって取りやすくなる上にホコリもあまり被りませんので、雑巾は水で濡らして使うようにしましょう。
ただし雑巾があまりにも水濡れのヒタヒタした状態だと、エアコンの故障を引き起こす可能性がありますのでよく絞って使いましょう。
なお、フィルター前にある表面のフタは外して拭いてもOKです。
フィルターの掃除
フィルターはエアコンから出る風の通り道なので、エアコン本来の機能を正常に効かせるための重要な役割をします。
ですので、まずはここから掃除することが大切になります。
以下、動画を参考にして手順を紹介します。
- エアコンの表面のフタを開ける
- フィルターを丁寧に取り外す
- 浴室でフィルターを洗う。シャワーをかけてホコリを取り除く。両面流すとなおよい。
- 風通しの良い日陰でフィルターをよく乾かす
- きちんと乾燥したら取り付ける。
フィルターは破損するとエアコン内にホコリが詰まり、故障の原因になりますので、取り外す際は丁寧に行ってください。
湿気があるとカビが生え、更なる汚れの原因になりますのでシャワーで洗ったらしっかりと乾かしましょう。
フィルターは水洗いだけでも汚れは落ちるのでOKですが、洗剤を使うとより綺麗に落とすことができます。
こちらの記事で洗剤を用いたフィルター掃除の方法を紹介しています。
しっかりと洗いたいならぜひこちらをお試しください。
フィルターは掃除をすることで効率が良くなり、電気代も節約できるのでぜひお手入れしましょう。
掃除機で吸う方法もアリ
エアコンのフィルターは水洗いのほうがよく落ちますが、手間に思うなら掃除機で吸ってしまうという方法もあります。
やり方は簡単です。
- フィルターをエアコンから取り外す
- フィルターを平らな床に置き、掃除機を準備する。
- ヘッドを押し当ててホコリを吸い取る
- とれないホコリはヘッドを取り外してノズルで吸うと良い
ヘッドとは、画像の部位のT字型部分のことです。
ノズルはヘッドを外したあとの先の部分で、先端を使うことによって小さなホコリを吸い込みます。
ただこの方法だと隅の細かい汚れが落ちませんので、水で濡らしてよく絞った雑巾や、濡れティッシュなどで拭き取ってもいいでしょう。
※夏場に本格的に使うなら、使用頻度を考えるとかなりフィルターが汚れることが予想されます。
その場合、水洗いのほうがきれいになるのでおすすめです。
とくにベットを飼っているとフィルターは毛なども吸い込み、汚れやすいです。
エアコンの洗浄スプレーをフィンに使う
非常にわかりやすい動画がありましたのでご紹介します。
外したフィルターを手入れしたら、乾かしている間に冷却フィンの掃除をしましょう。
フィンとはフィルターを外した後に見えるギザギザとしたアルミ部分のことです。
いわゆる洗浄スプレーはこの部分に使います。
以下、動画を参考にして準備物・手順を紹介します。
【準備するもの】
- 洗浄スプレー1本(2本)
- (歯ブラシなど磨けるもの)
【手順】
- 電源を切ってコンセントを抜いておく
- エアコンの表面のフタ(カバー)を外す
- フィルターも取り外す
- 窓を開け、エアコン周りには濡れて困るものを置かないようにする
- 水濡れを防止するため、床には新聞紙やビニールなどを敷いておく
- スプレーは電飾部にかからないように注意し、フィンにのみスプレーを1本使いきるまでひたすらかける。
- (汚れをきっちり落としたい場合は、スプレーが全体に馴染んでから歯ブラシで磨くと良い)
- (磨いたら2本目のスプレーを同じように使いきるまでひたすらかける。)
- 本来なら10分だが、水分が残っているとカビが生えるので、1時間位はそのまま放置して乾かすと良い。
- ※電飾部にスプレーがかかった場合、感電を防ぐためコンセントは抜いたまま1日は置く。
- 乾かしたら1時間くらい送風にしてエアコン内の風通しを良くする。
きちんと落としたい場合はスプレーを2本使うと良いとのことです。
フィンのみ掃除する場合はこの手順ですが、フィルターの取り外しまで終わっているなら4から行いましょう。
エアコンの洗浄スプレーは、吹きかけたときに周りに飛び散る可能性があるため、使用の際はできるだけ付近にものを置かないように注意です。
アレルギー予防や具合が悪くなるのを予防するため、換気をしながら吹きかけてください。
スプレーはエアコン一台で1本使いきってOKです。(^^)
フィンは別名、熱交換器(ねつこうかんき)とも呼ばれ、空気を冷やす役割をします。
この部分にホコリが詰まってしまうと部屋を冷やすのに時間がかかり、電気代も余分に増えるようになります。
なのでフィルター掃除をしたらできればフィンも一緒にお手入れするといいですね。
※電飾部がカバーで保護されていない場合は、故障の予防のためビニール袋などをガムテープで貼り付けて保護しましょう。
※スプレーの液体が垂れるのは、エアコンに家庭用の大きなゴミ袋を直接貼り付けても予防できます。
動画で使用されていたスプレーは以下になります。
ホームセンター等でも売っているので、探してみるといいですね。
スプレー使用の注意点
スプレーで故障してしまうのを予防するには、以下の点に気をつければ大丈夫です。
- スプレーを使用する前にエアコンの電源を消し、コンセントが抜けているのをしっかりと確認する
- 電飾部にはスプレーをかけないようにし、アルミのフィンにのみ吹きかける。
- あまりにも長い間掃除していない場合、奥の汚れをスプレーで押し込める可能性があるのでスプレー使用は勧めない。
コンセントが差し込まれていると、エアコンには必要な箇所に電気が流れるようになるため、感電の原因になってしまうのです。
汚れが奥に行ってしまうと、結露が排出されず水漏れの原因になりますので、ほとんど掃除していない場合はスプレーの使用は避けたほうがいいと言えます。
エアコンの水漏れの原因についてはこちらの記事で解説しています。
ルーパーと吹き出し口(ファン)を掃除する
まずはコンセントが抜けていることをきちんと確認しましょう。
エアコンの匂いが気になる場合は、ほとんどがこのルーパーと吹き出し口にカビが生えていることが原因です。
ここをきちんと掃除することで嫌な匂いを抑えることが出来ます。
ルーパーと吹き出し口は、冷風で冷えることによって止めた時に結露が起こりやすくなります。
するとホコリが付着しやすくなるのでカビが発生しやすくなり、ニオイのもととなるのです。
つまりはホコリを普段から掃除していればカビは発生しません。
しかし、カビが出てしまった場合どちらとも歯ブラシを用いると掃除が大変やりやすくなります。
ルーバーの手入れ方法
ルーバーとは、エアコンのスイッチを押した時にウィーンと稼働して動く表面の羽のような部分のことです。
薄いルーパーは繊細なので、力を入れすぎずゆっくりと手入れのしやすい角度に開いてください。
そうしたら歯ブラシで磨いてカビを取り除きます。
ルーバーは外して手入れしてもいいですが、壊れやすいのでつけたまま行うことをおすすめします。
なお、ルーバーの掃除後、角度はもとに戻さなくてOKです。
電源を入れなおせば自然と戻ります。
※歯ブラシだけでは落ちない場合、市販の洗剤をつけると良いと言われます。
その場合、薄めて不要な布などにつけて汚れ部分をこすります。
ルーバーには洗剤が残らないようにきちんと落としましょう。
ファンの手入れ方法
ファンはルーバーの奥に見える部分のことで、ここも要領はルーバーと同じように歯ブラシでこすっていきます。
ただ洗剤を使うと奥で固まってしまうことがあるので、こするだけにしておくのが無難です。
※ファンはブラシが届かない位置にあることもあります。
エアコン掃除が終わったら送風運転を30分~1時間ほど行う
エアコン掃除が完了し、取り付けも終わったら急に冷房や除湿を行わず、まずは送風運転を行います。
これはエアコン内部をきちんと乾燥させ、カビの発生を防ぐ意図があります。
また普段から部屋の掃除や換気をきちんと行うことで、エアコンのフィルターに付く汚れの量を抑えることができます。
フィルターは空気が汚れたり、部屋にホコリが舞うことで汚れがついていきますので、普段から部屋を清潔にしておくといいですね。
エアコンカバーの取り外してのクリーニング方法
こちらは家庭でやるには少し高度なクリーニング方法になります。
中途半端に行うのはおすすめしませんが、腕に自信があるならやってみてもいいですね。
以下は、動画を参考にして手順を紹介です。
- エアコンの下にビニールを敷いて水濡れを予防する
- エアコンのビスをドライバーで外す
- 表面のカバー、フィルターを取り出す。
- 本体のカバーを壊れないように丁寧に外す。
- エアコン下部にクリーニング用のビニールをつける。(ゴミ袋でも代用可能)
- 上部にも保護用のビニールを取り付ける。
- フィンに水をかけたら、洗剤を霧吹きで吹き付ける。
- 水とブラシで丁寧に磨く。
- その後洗剤をきちんと洗い流す
- ドレンホースから水が出ていれば詰まりの心配なし。
- 吹き出し口をブラシで洗い、高圧洗浄機でファンを洗う。
- 上部のビニールを外してエアコン周辺のホコリを取り除く。(ブラシや雑巾で優しく落とす)
- 下部のビニールを外してエアコンのカバーを元に戻す
- その後、30分~1時間ほど運転してエアコン内部を乾かす。
エアコンカバーの詳しい外し方
カバーの取り外しはこちらの動画を参考にしてもいいですね。
取り外すときは乱暴にしないよう注意です。
エアコン掃除の必要性
エアコンの掃除は手間に思う部分も多いですが、行った分の利点もたくさん存在します。
電気代が安くなる
フィルターを綺麗な状態に保つことによって、冷房時であれば4%、暖房時であれば6%ほどの電気の節約になるとされます。
フィルターが汚れていると風が通りにくくなり、空気を吸い込むために普通よりも電力が多く必要になるのです。
その汚れを放置することにより、フィン(熱交換機)による結露でカビが発生したりする原因にもなりますので、より空気の流れを妨げる原因となるのです。
また室外機の周りに物を置かないようにすると風通しが良くなり、電気を無駄に使わずに済みます。
何より快適になる
エアコン本来の役割は、人間が住む部屋を快適な温度にするためにあります。
風を正しく送ることができれば、暑い夏でも冷房が部屋に巡る速度も早くなり、冬場は暖かい空気が早く巡り身体を冷やさずにすみます。
なお、冷たい空気は下に行くのでエアコンの風向きは上向きに、暖かい空気は上に行く性質があるので下向きに風向きを調節するのがオススメです。
一緒に扇風機を併用することによって、より早く空気を循環させることが出来ますよ。
アレルギーの予防になる
送風口にカビが付着したまま使用すると、カビの菌が風によって部屋にばらまかれることになります。
体内に入ることによってアレルギーがひどくなり、気管支にも影響を及ぼして喘息を悪化させます。
咳や頭痛、呼吸がしにくくなるといった症状もあらわれますので、手入れは定期的に行うことをおすすめします。
DIYでするエアコン掃除まとめ
エアコンを掃除することによって、電気代を節約することやカビの嫌な匂いを防ぐことが出来ます。
まとめると、
- よく絞った雑巾でエアコンの外側を拭く(その後乾拭き)
- フィルターを流水か掃除機で掃除する
- フィンは洗浄スプレーでお手入れ
- ルーパーと吹き出し口は歯ブラシで磨いてカビを除去する
- 掃除が終わったら、内部を乾燥させるため30分以上送風運転
- エアコンを掃除すると電気代が安くなり、快適になる。
- カビはアレルギーや喘息の原因になるため、定期的にお手入れするのがオススメ
部屋を清潔にすることもエアコン内部を汚れにくくする予防になりますので、室内の掃除や換気は習慣にするといいですね。
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